高齢社会になった日本を脅かしているのが生活習慣病のがん、脳血管疾患、心臓病で、これらが死因の約60%を占め、医療費の増大とともに将来を暗くしています。そこで注目されているのが、日本の伝統食である玄米食と精進料理。医師の中山尚夫先生は、自身の腎炎や子供のアトピーを治した経験から、妊婦に玄米中心の伝統食を勧めて成果を上げています。精進料理研究家の藤井まり先生は、仏教修行の中から生まれた精進料理を、心と体を良くする料理として、日本をはじめ海外での普及にも活躍しています。今回は2人の講演と対談を通して、正しい食の在り方を考えます。
中山尚夫(なかやま・ひさお)
昭和15年三重県生まれ。三重大学医学部卒業後、桑名市民病院産婦人科に勤
務。同病院副院長を歴任し、妊婦の食事指導で成果を上げた。定年退官後、
同病院、伊勢市民病院で漢方外来を担当している。
藤井まり(ふじい・まり)
昭和22年北海道生まれ。早稲田大学卒。長年、建長寺で修行した夫藤井宗哲
(故人)と鎌倉の不識庵で精進料理塾を指導。「心と食」をライフワークに活
動している。著書は『心にやさしい精進料理』『百歳食』『The Enlightened
Kitchen』など。NHK文化センター講師。日本綜合医学会会員。
主 催:宗教新聞社
共 催:NPO法人にっぽん文明研究所
日 時:平成24年7月13日(金)