九段の杜で「光の祭典」 靖国神社みたままつり 英霊に感謝、2万9000の万灯
2万9000の万灯が九段の杜を黄金色に彩る=7月13〜16日、東京・千代田区の靖国神社
「光の祭典」靖国神社(南部利昭宮司、東京・千代田区)のみたままつりが七月十三日から十六日までの四日間開催され、英霊に感謝する二万九千個の大小の万灯に灯がともり九段の杜(もり)を黄金色に彩った。東京の夏の風物詩としても知られ、靖国講、遺族、戦友、崇敬者、都民ら昨年比五万人増の延べ三十五万人(広報課)が訪れ英霊に拝礼した。内外から注目される靖国神社であるためか浴衣姿の十代、二十代の若い参拝者が目立った。開催期間中、祭典も合わせて行われ、南部宮司の祝詞が昇殿者の祈りとともにささげられた。昇殿参拝者は九千人に上った(同)。みたままつりは仏教のお盆にちなんで開催されるもので、昭和二十二年に始まり今年で五十八回目を迎える。
社頭には関取、歌手、歌人、画家ら各界名士が揮毫した懸けぼんぼりのほか靖国講、遺族、崇敬者らが献納した大小の万灯二万九千個が立ち並ぶ。夜のとばりが降りると万灯に灯がともり九段の杜が黄金色に輝く。十五、十六の両日には大妻女子大学生も参加した神輿振りも繰り広げられ境内に威勢のいい掛け声が響きわたった。十五日は奉納歌謡ショーが催され青木光一、田端義雄、菅原都々子、三浦洸一、神楽坂浮子ら往年の歌手が勢ぞろい、『誰か故郷を想わざる』『麦と兵隊』『九段の母』と昭和十、二十、三十年代の懐かしい歌が次々披露されると会場から大きな拍手が沸き起こった。
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仏教保育協会・夏期保育講習会 4対1の法則で信頼築く
リスニング・マインドの重要性を話す吉田博子淑徳短期大学教授
=7月23日、東京・港区の大本山増上寺三縁ホール
千三百五施設が加盟する社団法人日本仏教保育協会(理事長、上村映雄曹洞宗保善寺住職)主催、東京仏教保育協会実施で夏期保育講習会が七月二十二日、二十三日の二日間、東京・増上寺三縁ホールにおいて開催された。幼稚園教諭、保育士ら二百人以上が参加して研鑽を積んだ。「保護者と向き合う」で講師の吉田博子淑徳短期大学教授(社会福祉学)は保育者が保護者の喜び、悲しみ、苦しみを共感して聴く姿勢――リスニング・マインド――を磨くよう促した。二日間で九人の講師がそれぞれ専門の立場から保育を論じ参加者にとっては来期に生かすよき講習の場となった。 二日目第一講義「保護者と向き合う」を担当した吉田教授は保育者の保護者へのトラブル増加を@ストレス、不安、悩みを抱えている人が多くなったA安心して相談できる相手がいないまま一人で問題を抱えているB心の居場所を得にくい状況、孤立感が広がっている――などと指摘した上で、心を通わせ合うこと、触れ合うことを意識的に育てるために打ち解けあって社会生活を営む技術「ソーシャル・スキル」を打ち出す。 「子供の問題は大人が問題、が前提だ。保護者の心に寄り添うために保護者の話をよく聴く。ただし聴いた話を他言してはならない。幼児の問題行動を保護者に伝える時には『四対一の法則』で信頼関係を築くこと。四ついいところを伝えたあと一つの問題を伝えれば素直に聞いてくれる。相手を肯定することが大事。リスニング・マインドをもって話を聴く。つまり保護者を尊敬し保護者の喜び、悲しみ、苦しみを共有する。ほめる言葉、肯定する言葉、承認する言葉を豊かにもつこと。ソーシャル・マインド(良好な人間関係構築のための技術)を自ら磨き保護者のモデルとなるよう心がける」(要旨)・・・
<2面>
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<3面>
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祖国ドイツで意外に不人気
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相互依存の文化と経済
<4面>
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儀礼ではなく生きるための仏教を 上野学園大学国際文化学部教授 全日本仏教会国際委員会委員長 松濤弘道 体験に基づく思想・信仰を 世界に向け自分を語れ 日本の良さを自覚せよ
<5面>
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<6面>
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<7面>
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<8面>
- 連載・人
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