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社説
  平成18年1月20日号
 

宗教間の共同研究に弾み
京都・宗教系大学院連合が発足
設立記念シンポで意見交換

 

宗教系大学院連合の設立を記念したシンポジウム=1月7日、
京都市上京区の同志社大学

 

 仏教やキリスト教など宗教系大学の大学院が連携し、宗教や宗派の違いを超えて共同研究・教育を行う「京都・宗教系大学院連合」が設立され、今年四月から本格始動することになった。今月七日、その設立を記念するシンポジウムが京都市上京区の同志社大で開かれ、評論家・加藤周一氏が「異なる宗教間の対話」と題して基調講演。続いて、仏教やキリスト教の研究者らが宗教研究の世界的な拠点としての京都の可能性や学術ネットワーク構築への課題などについて意見を交わした。

 初めに同連合議長の武田龍精・龍谷大教授があいさつに立ち、連合設立の経緯や目的などを説明。「国内外で異なった宗教と接する機会が増える中、単に資料から知識を得るのではなく、他宗教・宗派の若手研究者と議論したり共同研究する意義は大きい。それぞれの宗教伝統を相互に尊重しつつ、高度な学術研究を世界へ発信していきたい」と述べた。
 加藤氏は、「たとえ宗教、宗派が違っても、本質面では一致する。高いレベルで小異を捨てて大同につけばいいのではないか」などと提言。その上で「異なる宗教間の対話では、世界平和など抽象的な議論はできても、具体的な現実問題への対応では、各宗教が持つ世界観と密接にからんでくる。今後の宗教間交流においては、一般論での対話ではなく、具体的で個別的な対話が必要だ」と指摘した。
 続いて行われたパネルディスカッションには、加藤氏に加え、門脇健・大谷大教授、頼富本宏・種智院大学長、森孝一・同志社大教授が参加。「相互の教義を簡単に理解してしまうのではなく、真理への問いかけを共有していくことが大切だ」「自らの宗旨を客観視するのは容易ではない。他宗教との交流を通じて見えてくる特質もある。対話を進める中で、自分の思い込んでいる知のスキームを壊していくことになるからだ」「観念論に陥らないように常に対話の目的を意識しておく必要がある」などの意見が出された。
 閉会に際し、同連合の事務局長、小原克博・同志社大教授は「仏教系の先生たちの深い懐に抱かれて対話の道が開く。ともすれば伝統というものは異質なもの、新しいものを排除しようとする傾向があるが、予期せぬ新しさが生まれてくる可能性がある」と今後の活動への期待感を表明した。
 同大学院連合に参加するのは、京都の龍谷大(浄土真宗本願寺派系)、同志社大(キリスト教系)、佛教大(浄土宗系)、大谷大(真宗大谷派系)、花園大(臨済宗妙心寺派系)、種智院大(真言宗系)の六大学に、和歌山の高野山大(高野山真言宗系)を加えた七校。・・・

 

 

一豊と千代ら祀る山内神社
土佐藩主として高知の礎築く
高 知


容堂公銅像と山内神社社殿

 

 NHKの大河ドラマ『功名が辻』が始まり、観光客増加の夢を膨らませている正月の高知を訪ねた。高知城を南に七百メートルほど歩くと、鏡川沿いに山内神社がある。明治四年、最後の土佐藩主・十六代山内豊範が建立し、三代忠豊から十四代豊惇までを祀ったもの。昭和七年に歴代藩主を高知城内の藤並神社に遷座し、十五代藩主山内豊信(容堂)と豊範を祀り、山内神社となった。その後、昭和二十年に両社が戦火で焼失したため、昭和四十五年に両社を併せた社殿を再建し、歴代藩主を合祀した。
 文化三年(一八〇六)、藩祖・山内一豊と妻・千代(見性院)、そして二代目藩主・忠義を祭神に藤並神社を建てたのは十代藩主豊策。初代藩主を神として祀るのは江戸時代後期、全国各地の流行だった。災害や財政難のため藩運営が困難に直面したとき、藩祖を思い返すことで藩への愛着を強め、藩政改革を進めようとした。しかし、忠義まで祭神としたのには土佐藩ならではの事情がある。
 戦国時代、長宗我部国親とその子元親は土佐を統一し、さらに阿波、讃岐、伊予を攻め、ついには四国を制覇した。土佐は山に隔てられた国で、高速道路で高知に入るとトンネルの多さにうんざりするほど。かつては「鬼の住む国」とさえ言われていた。その山を越え、四国を統一したのだから、人々の長宗我部氏への思いは強い。
 四国制覇の原動力となったのが、一領具足と呼ばれる農民武士。平時には田畑を耕しているが、動員がかかると一領(ひとそろい)の具足(武器、鎧)を携え、はせ参じた。そのため、通常の武士が行う仕事と農民としての年貢は免除されていた。関ケ原の戦功により、一豊は徳川家康から土佐一国を与えられるのだが、一領具足の抵抗にあって苦労する。
 司馬遼太郎の『功名が辻』第四巻には、相撲大会を開いて一領具足の指導者たちをおびき出し、銃で皆殺しにするなどの話が書かれている。千代はそんな夫の無能さに愛想を尽かしたほど。一豊は土佐に入って五年で亡くなっている。
 一領具足の統治に成功したのが忠義で、彼は一豊の弟・康豊の子。一豊と千代は相思相愛の仲だったが、子供には恵まれなかった。一豊が酒に弱かったのに比べ忠義は土佐人好みの大酒飲みで、豪胆な性格だったという。藩政改革にも手腕を発揮し、野中兼山を用いて一領具足には開墾した新田を与え、郷士としての武士の待遇をすることで懐柔した。後年、幕末維新に活躍する坂本竜馬はじめ土佐勤王党の多くは郷士出身である。忠義は高知城の造営、湿地帯を埋め立てた市街地の造成に努め、親子二代で高知市の基礎を築いた。・・・

 

<2面>

  • メッカ巡礼で363人圧死
    石投げの儀式で将棋倒し

  • イスラム過激派が獄中布教
    刑務所がテロリストの温床に
    フランス

<3面>

  • 日本製キリスト教――メイド・イン・ジャパンのキリスト教(下)
    上智大学教授 マーク・R・マリンズ
    カリスマ的準教祖が再解釈
    死者儀礼、先祖崇拝を導入
    教会式結婚も土着化の一つ

<4面>

  • インド文化協会がインド親善訪問
    奨学生・留学生募集を発表

  • わが心の靖国問題・玉井禮一郎
    中韓との膠着状況打開には…

<5面>

 

  • 大谷光紹第25世法主7回忌
    遺稿集『〈弥陀〉をたのめ』発刊
    東本願寺
  • 神社本庁
    「女系天皇」反対
    チラシ250万枚を配布

<6面>

 

  • 人・賣布神社宮司・青戸良臣師
    日本人のこころの故郷を守る

 

クョスコニョ    [1] 
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