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社説
  平成18年4月20日号
 

インドで釈尊生誕2550年祭
宗教指導者らが世界平和会議
世界に向け平和のメッセージ

 

インド・デリーで開かれた釈尊生誕2550年祭=4月8日

 

 釈尊の誕生日に当たる四月八日、インドの首都デリーで釈尊生誕二千五百五十年祭・世界平和会議が、インド・マハボディソサエティ(大菩提会、会長=ブペンドラ・クマール・モディ博士)の主催、インド文化協会(内田大円会長)ほか仏教団体などの共催で開かれた。会場のマバランカホールには日本からの代表団百八十人をはじめ市民ら約千人が参加し、諸宗教指導者らの平和のメッセージに耳を傾けた。

 釈尊はネパールのルンビニーで生まれ、インドビハール州のブッダガヤで悟りを開き(成道)仏教を広めた。現在、インドの仏教徒は約二百万人と少数だが、人々の釈尊に対する敬愛の念は強い。聖誕祭と世界平和会議が開かれたマバランカホールは政府官庁街の中にあり、アブドゥル・カラム大統領が開会宣言の言葉を寄せた(ジャウパル・レディ中央政府文部都市開発大臣が代読)。
 聖誕祭は日本代表僧師十四人による読経で始まった。パーリー語で「三帰依」が、続いて「般若心経」が高らかに唱和され、釈尊の誕生を祝った。開会宣言の後、議長を務めるモディ博士が記念講演。真言宗豊山派大本山護国寺の岡本永司貫首は護国寺代表として代理派遣した伊澤元祐、鴇泰行両師を通して、釈尊聖誕祭と世界平和会議への祝辞を伝えた。
 スピーチした聖職者の中でひときわ目を引いたのはカルマパ法王第十七世。チベット仏教には主要四派があり、カルマパ法王はカギュー派、一九五九年に亡命したダライ・ラマ法王十四世はゲルク派(黄帽派)。八七年にパンチェンラマ法王が死去して以後、中国政府はカルマパ法王の下でチベットの安定を図ったが、同法王は九二年、徒歩でヒマラヤを越えて亡命した。釈尊の化身、活仏として尊敬され、会場には赤や黄色の僧衣をまとったチベット仏教僧の姿も多く見られた。
 続いて、ヒンドゥー教はじめカトリック、ユダヤ教など諸宗教指導者が、平和のメッセージを語った。
 内田大円博士(シッダルタ大学客員教授)は、日本では古代からインドを天竺と呼び、世界で一番高い、尊い国として尊敬してきたと述べた。また、インドから中国、日本に仏教を伝えた達磨大師の顔がモディ博士の顔とそっくりだと紹介し、実際に赤いダルマを見せると、聴衆は納得し拍手を送った。
 日本から参加した魚住汎英参院議員は日本政府を代表して、七五二年の東大寺の大仏開眼供養がインドのバラモン僧によって行われたことを紹介し、古代から続く日印関係を平和のために深めていきたいと語った。法曹界を代表して敷田稔アジア刑政財団理事長(元高等検察庁検事長)は、経済発展に伴い犯罪も増加するものだが、インドがそうならないのは宗教の力が大きいと語った。
 財界を代表して中條高徳アサヒビール名誉顧問は、極東軍事裁判で日本無罪論を唱えたインドのパール博士への感謝の言葉を述べた。中曽根正和沖縄市長は、同市の動物園にインドからゾウが譲られることに感謝した。ボランティア活動をしている黒木博文WBEF代表は、ブッダガヤで百人のメンバーと共に世界平和音楽芸術祭を開くことを紹介した。
 そのほか日本からの主な参加者は、大野つや子参院議員、蓮乗院妙雲・妙法山妙尊寺貫長、鴨崎仁彦・真宗本願寺派仏照寺貫主、加地隆雄CAL社長、堀江琢磨ライトウェーブ社長、佐々木實興伸グループ会長、元土肥堅安ティ・エー・ティ社長など。
 壇上には、うるしのともゑ 若島英史が日本から持参した、釈尊や仏教をテーマに製作した豪華な輪島塗が立てられ、その一点が二条夜子女史からモディ博士に贈られた。なお、フロアでの輪島塗展示会は国際交流基金の助成を受け実施された。
・・・

 

 

 

新教育基本法案を発表
今国会実現めざし国民大会


有村治子文部科学大臣政務官に決議文を手渡す西澤潤一民間教育臨調会長

=4月11日、東京・千代田区の憲政記念会館ホール

 

 政府は通常国会での教育基本法改正を明言しており、自民・公明両党は四月十二日、教育基本法改正に関する検討会(座長・大島理森元文相)を開き、懸案だった「愛国心」の表記について、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできたわが国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」とすることで合意した。両党の最大の争点となっていた問題が決着したことで、一九四七年制定以来初の同法改正に向け大きく動きだす。憲法改正の前哨戦の意味合いもあり、後半国会の最大の焦点になることが予想される。
 「愛国心」の表記をめぐっては、「国を愛する」の自民党と、「国を大切にする」の公明党が対立。「国」と「愛する」は譲れない自民党と、「国家主義を想起させる」などと反対する公明党が協議を重ね、最終的に「『国』は統治機構を含まない」ことを確認した上で、他国や国際社会を尊重する文言を加えることで合意した。
 ところが、もう一つの争点である「宗教教育」については、自民党は「宗教的情操の涵養(かんよう)」の条文化を主張したものの、公明党の反対に配慮し、これを見送った。
 これに先立ち、「日本の教育改革」有識者懇談会(西澤潤一民間教育臨調会長)、教育基本法改正促進委員会(超党派改正議連・亀井郁夫委員長)ら四団体が共催する「教育基本法改正の今国会実現をめざす国民大会 東京―4・11」が十一日、都内・憲政記念館ホールで国会議員百三人、教育者や市民八百五十人が参加して開催された。「愛国心の養成」「宗教的情操の涵養」の明記と「教育は不当な支配に服することなく」の条文削除の三本柱を求める改正決議文を採択し政府、自民党、民主党代表に手交した。四月十一日現在、国会請願署名は三百六十二万五千八百十二人。地方議会決議は三十七都道府県議会、四百二十市区町村議会に達する。
 三好達日本会議会長(元最高裁長官)は「三本柱を盛り込まない改正は現行法の再確認になる」と危惧を抱き「国を愛することは統治機構を愛することにほかならない」との法制局の法制上の反対意見に対し「愛国心は中教審にも盛り込まれている。統治機構は国民自身にほかならない。統治機構と国民は支配―被支配関係にない」と批判した。さらに「愛国心を明記したからと言って偏った為政者に追従する愚かな国民ではない。国民は知性と良識を備えている」と国民に信頼を寄せ「愛国心は条文から消してはならない」と結んだ。
 平沼赳夫日本会議国会議員懇談会会長は「憲法と教育基本法は表裏一体。憲法の出自が問題なように教育基本法も出自が問題。民族の手で改正されなければならない」と訴えた。中山成彬前文部科学大臣は四百校の小中を視察した経験から自虐教育、過激な性教育、ジェンダーフリー蔓延を「暗い情念が日本を覆っている」と憂慮し宗教教育の大切さを述べた。
 山谷えり子内閣府大臣政務官は「修学旅行で昭和五十年代の伊勢神宮参拝は六十万人だったが今は二万人に落ちている。宗教を肌で感じることが大事。道徳の基礎、人格の基盤となる節度・献身・惻隠の情は宗教心でしか育たない」と情緒心の復活を訴えた。石井昌浩元国立市教育長は現行法第十条一項「教育は、不当な支配に服することなく…」が教育現場でどのような影響を及ぼしてきたかの実態を報告。「日教組は国家・公は悪、個人・私は善、と一方的に決めつけ、とどのつまり公教育を私物化してきた。国民の名においてこの項を削除させるべきだ」と力説した。
・・・

 

<2面>

  • 中国で初の世界仏教フォーラム
    パンチェン・ラマ11世が挨拶

  • バチカンとの国交交渉
    中国政府が初めて認める

<3面>

  • 中江藤樹の顕彰進む
    生誕400年記念で映画化
    滋賀県高島市

  • 連載・日本人の霊性47
    一茶(2)
    耕さずして食うことへの呵責

 

<4面>

  • [イースター記念インタビュー] ローマ大学教授 ピノ・マラス
    多重文化とキリスト教
    諸宗教対話が信仰を活性化
    文化人は「文化の仲人」に

<5面>

 

  • 八木季生唱導師
    報恩の万分の一を勤める
    増上寺御忌大会

  • 神習教本祠大祭
    ご神縁を大切に

<6面>

 

  • 人・サロン・ドートンヌ・アジア代表マークエステル・スキャルシャフィキ氏
    画集『日本神話』を完成
クョスコニョ    [1] 
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