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平成18年7月20日号[天地] |
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先月、アジサイの咲く寺社をいくつか訪れた。日野市の高幡不動尊金剛寺、大和郡山市の矢田寺、京都市の平安神宮と藤森神社など。学生時代に行った奈良の浄瑠璃寺では、本堂の脇に咲いていたアジサイの青が印象的で、今もアジサイを見ると思い出す。▼アジサイの原産地は日本で、学名のHydrangeaは「水の容器」という意味。日本原産の最も古いものは青色だという。一般的なアジサイはセイヨウアジサイで、日本原産のガクアジサイの改良種である。一般に花と言われている部分は装飾花で、本来の花は中心部で小さく目立たない。花びらに見えるものは萼(がく)で、セイヨウアジサイではすべてが装飾花に変化している。▼「あじさい」の名は「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」からきたとされる。「紫陽花」は、唐の詩人白居易が別の花に名付けたもので、平安時代の学者源順がこの漢字を当てたことから誤って広まったといわれる。江戸時代、長崎にオランダ人と偽って渡来したドイツ人医師シーボルトはアジサイに惹かれ、アジサイ属十四種の植物図とその解読を発表した。その中で、特に花の大きい一品種を、愛人の名前「お滝」から「オタクサ」と名づけている。▼本紙七月五日号の「矢田寺のあじさいまつり」で「イワアジサイ」と書いたのは「イワガラミ」の間違い。本州・四国・九州、朝鮮に分布する木本性の落葉ツル植物。ツルアジサイとは生態的にも形態的にもよく似ているが、装飾花が一枚なので、花が咲いていれば間違うことはない。矢田寺ではその名の通り、岩にからんで白い花を咲かせていた。
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