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平成19年5月20日号[天地] |
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詩人の武鹿(ぶしか)悦子さん作詞の童謡「うぐいす」に「うぐいすのこえすきとおる うちゅうがいっしゅん しんとする」というくだりがある。木下牧子さんの曲も、ウグイスの鳴き声のような伴奏があってきれいだ。今の季節、歌い方を覚えたウグイスたちが、自慢の鳴き声を響かせてくれる。それを「宇宙が一瞬、しんとする」と感じるのが詩人の感性。宇宙も静まり返るほどの響きを感じたのだろう▼全国で田植えが始まるこの季節、天地子の家の周りの田んぼも、一枚一枚と早苗の田が広がっていく。その隣では麦が風に揺れながら、熟成を待っている。これから六月にかけて、農家の人たちは天候が気にかかる。雨が長引くと麦刈りが遅れ、田植えが先延ばしされるからだ。裏作に麦を、休耕田に大豆をというのが農水省の振興策。補助金で何とか採算を維持し、郷土の緑を守る心意気で励んでいる▼五月中旬の日曜日には自治会総出で水路掃除をするのが年中行事。田んぼの水はパイプ配管になっているのだが、梅雨の季節を控え、水路は昔通りみんなで大切に整備している。一年間に溜まった土砂を伸びた草ごと岸に引き上げるのは、かなりの重労働。久しぶりの肉体労働に体が悲鳴を上げかけたころ、里山からウグイスの澄んだ声が聞こえてきた。すると合唱で習ったあの曲が頭に浮かんできて、いつしか疲れを忘れていた。歌には不思議な力がある。
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