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平成19年12月5日号[天地] |
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京都府八幡市にある石清水八幡宮にお参りした帰り、近くに飛行神社があるというので立ち寄った。日本で最初に飛行原理を研究した二宮忠八が大正四年(一九一五)に創建したもので、ギリシャ風の拝殿を持ち、飛行機の神饒速日命(ニギハヤヒノミコト)と航空事故犠牲者などを祀っている▼忠八は慶応二年(一八六六)、愛媛県八幡浜市の生まれ。明治二十四年(一八九一)に日本で初めて動力つき模型飛行実験に成功したものの、人を乗せる飛行機をライト兄弟が作ったことを知り、飛行機開発から離れる。しかし、その後、航空事故が多発するようになったのに心を痛め、犠牲者の霊を祀る神社を創建した。信仰形態としては招魂社で、靖国神社と同じ。現在の社殿は平成元年(一九八九)、忠八の飛行原理発見百周年を記念し二男の顕次郎が再建したもので、鳥居はジュラルミン製▼八幡浜の商家の四男に生まれた忠八は、町の薬屋などで働くかたわら、物理学や化学の書物を夜遅くまで読みふけり、彼が考案した凧は「忠八凧」と呼ばれて人気を博したという。香川県の丸亀歩兵第十二連隊に入隊した忠八は、野外演習の休憩で昼飯を食べている時、滑空しているカラスが羽ばたいていないのを見て飛行機の原理を思い付く。そして、カラス型模型飛行機を作り、飛ばしたのが明治二十四年。忠八が飛行原理を着想した香川県まんのう町追上の樅ノ木峠には二宮飛行神社がある。科学技術と神道の関わりが面白い。
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