都神道青年会創立60周年記念 沖縄戦の犠牲者を慰霊 国内戦没者慰霊祭を斎行
沖縄県糸満市で行われた東京都神道青年会の国内戦没者慰霊祭=11月20日
東京都神道青年会の創立六十周年記念事業として「国内戦没者慰霊祭」が十一月二十日に糸満市米須の「東京の塔」で執り行われ、第二次世界大戦末期の激戦地となった沖縄における戦没者を慰霊した。同青年会の沖縄訪問は、創立五十五周年の沖縄訪問以来、五年ぶり。
慰霊祭は東京都神道青年会会長の田村康雄師(東京・渋谷氷川神社禰宜)を齋主とし、会員二十三人が祭員を務め、沖縄県神社庁長の末安大孝師はじめ東京都の神職らが参列、祭壇には東京よりお預かりしたお供え物が供えられ、厳かに斎行された。祭典では、沖縄戦の戦況と尊い犠牲について言及した上で、沖縄戦の全犠牲者の御霊をお慰めすべく祭詞を奏上。国歌「君が代」と「海行かば」の斉唱に続いて、玉串を齋主以下祭員をはじめ参列者全員で奉り拝礼。直会(なおらい)で御神酒をいただき閉式した。 数日前から気温が下がり、どんよりとした天気が続く沖縄だったが、慰霊祭の最中には太陽が雲の隙間から現れた。英霊の温かさと導きを感じることができた一幕だった。 沖縄県護国神社会長で沖縄県遺族連合会名誉会長の座喜味和則氏によると、終戦後、各都道府県が次々と慰霊の塔を建てる中、昭和四十六年十月、東京都は沖縄戦で犠牲になった東京都出身者十万余柱の御霊を慰めるために、平和祈念公園がある摩文仁の丘から少し離れた米須地区に塔を建立した。東京の塔は四十七都道府県の塔のうち最も広い敷地を誇り、沖縄本島南部の海がはるか遠くまで見渡すことができる。 青年会一行は慰霊祭前日の十九日、那覇空港に到着。まずは沖縄県護国神社・波上宮を正式参拝した。沖縄県護国神社宮司の伊藤陽夫師は、「沖縄県護国神社には県民の四人に一人が亡くなった沖縄戦の御霊がすべて祀られており、県内で最も聖なる場所」とし、「県民の御霊への思いが表れている場所」と話した。その後、一行は浦添に向かい、浦和の碑、・・・
世界連邦宗教者大会に420人 諸教諸派代表が平和の祈り 沖 縄
平和を願い放蝶する役員たち=11月26日、沖 縄県糸満市の平和祈念堂
世界連邦日本宗教委員会が主催する第三十回世界連邦平和促進全国宗教者大会が十一月二十六日、沖縄県糸満市の平和祈念公園内にある平和祈念堂で開催された。「今、信仰者に何が求められているのか」をテーマに、神道、仏教、キリスト教、教派神道、新宗教、諸教諸派から約四百二十人が参加し、平和の祈りを捧げた。 第二次世界大戦末期、激戦地となった沖縄は、原爆被爆地の広島、長崎とともに世界平和発信の拠点とされている。昭和四十四年、身延山での第一回大会から三十回目を迎えた記念の大会で、長年の悲願であった沖縄開催が実現した。 午前、参加者は沖縄戦の最後の舞台となった摩文仁の丘にある国立沖縄戦没者墓苑に献花した。続いて、平和祈念堂内で宗派ごとに平和の祈りを捧げた後、上杉千郷常任顧問を導師とし全員が、「世界が平和になり、すべての人々が幸せでありますように、地球を一つの家として、生きとし生けるものが共に生き、慈しみと愛と誠にみちた明るい楽しい世の中になりますように、神仏の限りない御恵みのもと世界平和実現のお役に立たせてください」と祈りの言葉を捧げた。慰霊の舞を奉納した後、平和の魂の象徴であるチョウ、オオゴマダラ(プシケ)が空に放たれ、えさとなるホウライカガミの植樹式を行った。 午後、開会式が行われ、渡邊恭位副大会長の開会宣言の後、田中恆清宗教委員会会長(石清水八幡宮宮司)は、「沖縄の人々は苦難の歴史を乗り越えながら、美しく豊かな自然環境を守り、世界平和を訴えてこられた。この地ほど世界の恒久平和を訴えるにふさわしいところはない」と強調。平成三年に沖縄宗教者の会が設立されて以来、毎年、この場で宗教者が平和の祈りを捧げていることに謝意を示した。 大会実行委員長の長渡一憲・立正佼成会沖縄教会長は、「平和は争いを避けていれば自然にやってくるものではない。たゆみない努力によって維持される」と述べ、「平和への再認識と自然の共生」を世界へ発信したいと、大会への期待を語った。 来賓を代表して、宗教委員会の母体である世界連邦日本協議会の植木光教会長は、「世界連邦の一日も早い・・・
<2面>
- 国連で「平和の文化」首脳会合
サウジ国王が呼び掛け開催
- 北朝鮮に広がる地下教会
韓国「月刊朝鮮」が現地ルポ
<3面>
- ヨーロッパの宗教性
ヤゴチンスキー教授が講演 佛教大学
- 中村久子と歎異抄展
「生きる力を求めて」 龍谷大学
<4面>
- 本紙講演会【下】
ヘブライ大学名誉教授ベン=アミー・シロニー 日本とユダヤの歴史的役割 軍事力を備えたイスラエル 憲法で戦争を放棄した日本
<5面>
- 神奈川県神社関係者大会
竹田氏、天皇のご存在を熱弁
- 樫原善通寺派管長が講演
支え合う地域づくり さぬき市
<6面>
- 作家 河田宏氏に聞く
朝鮮全土を歩いた日本人 伝統農法を調査・研究 農学者・高橋昇の功績 韓国農業近代化に貢献
<7面>
- 有道会、渕内局支持を確認
駒澤大、151億円損失を説明 曹洞宗
- 現代神社と実務研究会
俳優の笹本憲史氏が講演 芝大神宮
<8面>
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