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平成20年11月20日号[天地] |
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今年の秋は柿が豊作だった。三年前に亡くなった母が昔、お墓の周りに植えた四本の木にたわわに実り、家族では食べきれないので、親戚や友達に配った。優しかった母の思いが込められているようで、柿をもぎながらの墓参りになる。冬に剪定をして、春先に肥やしをやったのも効いたようだ▼父の祥月命日の法要をした時、集まった伯父・伯母たちの間で、祖母の植えた柿の木が話題になったことがある。祖母は最初に実った柿を決まって長男だった父に食べさせたそうで、弟だった伯父たちはそれが悔しくてたまらなかったという。父の菩提を弔う席でそんな話をして盛り上がるのだから、気の置けない兄弟だったのだろう。祖母の木は枯れてしまい、今は母の木が元気。次の柿の木は妻が植えることになるのだろうか▼もう一つ喜ばれたのは黒豆の枝豆。五年前から大豆と共に少しの丹波黒豆を植えている。大豆は機械でまけばいいが、黒豆は苗を立てないといけないので手間がかかる。値段は十倍だが、たくさん作るのは無理だ。やがて自家用だけになり、近所の人たちと畝を分け合って育てている▼青いうちは見た目は普通の枝豆と同じだが、食べるとその濃厚さで違いが分かる。すりつぶして豆腐に仕立てても、ごま豆腐のような深い味わいがある。地域の農家の人たちと一緒に活動していると、自然の恵みが分かってありがたい。
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