改憲論議の活発化を 新しい憲法を制定する推進大会 5月18日、国民投票法が施行
憲法改正への熱い思いを語る中曽根康弘元総理=4月28日、東京・千代田区の憲政記念館
超党派の国会議員による憲法改正を目指す新憲法制定議員同盟(中曽根康弘会長)の平成二十二年度「新しい憲法を制定する推進大会」が四月二十八日、東京・千代田区の憲政記念館で開かれた。参加したのは自由民主党をはじめ民主党、公明党、国民新党、新党改革、みんなの党の代表と、日本経済団体連合会、経済同友会、日本商工会議所、日本青年会議所と地方組織の代表ら約一千人。国民投票法が五月十八日に施行されるのを踏まえ、改憲への前進を確認し合った。
最初に愛知和男同同盟幹事長が、「国民投票法の施行で憲法改正の法的枠組みが整う。未整備の項目については憲法審査会で議論を進めることになっているが、政権交代もあり遅れている。今年は運動を全国に広げ、憲法改正に向けて大きなステップにしたい」と報告。 次いで、九十二歳の中曽根元総理が登壇、「憲法改正は国の運命にかかわる最重要な問題なので、国民多数の賛成を得なければできない。その時の流れをつくるのが私たちの一番大きな責任だが、それが進んでいないのを申し訳なく思う」と述べた上で次のように挨拶した。 「憲法改正の賛否を問う世論調査で一時は同じくらいだったのが、最近、反対が多くなったのは、鳩山由紀夫総理の姿勢が影響しているからだ。祖父の一郎は憲法改正を掲げて衆議院を解散し、選挙で大勝した。鳩山総理も憲法改正の情熱は持っているが、社民党との連立の関係もあり、打ち出せないでいる。最近、結成された三つの新党の綱領には憲法改正がうたわれている。これにより国会の情勢が変わってくるのではないか。三年間凍結されていた憲法審査会の活動が五月十八日で解除されるので、前進が期待される。まだ、国民の総意を反映したような改憲案は作られていない。国会内で各党各派の意見が一致することがまず重要で、具体案について検討しながら、国会での同志の糾合に努めたい」 そして「達成しなければ死ねない」との決意で話を結んだ。 各党代表の挨拶に移り、自民党の大島理森幹事長は「参議院に憲法審査会がまだ設置されていないのは国会の不作為である。自民党は新綱領で憲法改正を踏襲した。国会に改正案を提議し、世論を喚起したい。参院選でも公約として憲法改正を掲げる」と述べた。 民主党の松原仁国対副委員長は「鳩山総理自身は熱い思いを持っているが、政治状況のゆえに表面化できないので、環境づくりに努力したい。北朝鮮による拉致問題で改憲支持は60%になったが、外圧によるのではなく、・・・・
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春季大祭国宝まつり 大師堂、聖天堂来春落慶 高幡不動尊
小雨降るなか稚児と共に不動堂に進む川澄祐勝貫主=4月28日、東京・日野市の別格本山高幡不動尊金剛寺
真言宗智山派別格本山高幡山明王院金剛寺(高幡不動尊、川澄祐勝貫主、東京・日野市)で恒例の春季大祭国宝まつり・五重塔建立三十周年記念が四月二十五日から二十九日まで営まれ大勢の参詣者で賑わった。平成二十年から着手していた大師堂、聖天堂は明二十三年三月、落慶する。 二十八日は世界平和祈願稚児練供養大護摩修行が川澄貫主を大導師に厳修された。小雨降るなか山伏の法螺の響きを先頭に威勢のいい木遣の掛け声、父母と手を繋ぐ稚児、式衆と最後に大導師の行列は大師堂から山門をくぐり奥殿、不動堂のわきを通り仁王門から不動堂に入った。不動堂は稚児、木遣、参詣者で立錐の余地がないほどに埋まる。そのなか、川澄貫主、式衆が入堂、本尊・不動明王に礼拝、読経、大護摩修行が始まった。川澄貫主は五重塔建立三十周年記念への思い、世界平和・国家安穏・災害復興・身体安全・伽藍安穏・興隆仏法の願いを盛り込んだ表白文を奏上した。読経中、善男善女は本尊前に進み本尊からの功徳を授かった。 法要後、川澄貫主は「今年は五重塔が建立されて三十年になる。先代住職、秋山祐雅大僧正は昭和五年、当寺に入山し、五重塔を発願した。二百三十年前、大師堂中心に建物が焼失してしまった。歴代住職は苦労のなか境内整備をしてきた。秋山大僧正は大方の建物を復興した。その象徴が五重塔で昭和五十五年五月五日落慶した。五重塔の景観は新東京百景に選ばれている。しかし先代住職は大師堂、聖天堂に手がつけられず、これこそ私の仕事と思った。その前に不動明王の一千年ぶりの修理があり遅れたが、平成二十年から大師堂、聖天堂の再建工事が始まった。現在、全部木組みはでき、五月六日に運ばれてくる。秋には完成、内装を完了して来年三月落慶する。二百三十年ぶりの事業が大勢の参詣者のお蔭で進んでいる。秋山先代住職の教え『命の洗濯をしてくれるお不動さん、と皆さんから喜ばれることが一番の説法』を私の胸に刻み、・・・
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