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  平成22年10月5日号社説
 

国を軽んじてきた結果

 日本の領海である尖閣諸島近くの海で起きた中国漁船と海上保安庁巡視船との衝突事件をきっかけに、中国政府が強硬姿勢を強めている。事件は、漁業資源、海底資源の確保を目的に周辺海域への拡張を図っている中国が、日本の政権交代に続く民主党代表選挙による政治的空白と、沖縄の米軍基地移設をめぐる日米間の関係悪化の時期を狙って、仕掛けたものであろう。同様の事件は、南沙諸島、西沙諸島でも起こり、ASEAN各国との間に深刻な摩擦を引き起こしている。
 公務執行妨害で逮捕した中国人船長を、起訴しないまま釈放したことで、野党各党は腰砕け外交だと菅政権に対する批判を強めている。那覇地検に対する政治介入もあったようだ。同様の批判は与党内にもあり、国際的にも日本は圧力に屈しやすい国だと評価を落としている。とりわけASEAN諸国に失望の色が濃いという。
 
国を否定する人たち
 尖閣諸島が日本領となったのは明治二十八年(一八九五)で、清国の支配が及んでいないことを確認し、沖縄県八重山郡に編入した。清国側は異議を申し立てず、その後を継いだ中華民国も日本領だと認めていた。大正時代には日本の鰹節工場があった。戦後、誕生した中華人民共和国も、一九五三年一月八日付の中国共産党機関紙「人民日報」で、「琉球群島には尖閣諸島、沖縄諸島、大隅諸島などが含まれる」と報じ、日本領だと認めている。さらに、五八年に北京で発行された地図でも、尖閣諸島は日本領とされている。
 その尖閣諸島を一方的に中国の領土だと主張するようになったきっかけは、六八年に発表された国連アジア極東経済委員会(ECAFE)の報告書で、尖閣諸島周辺の海底に石油や天然ガスが大量に埋蔵されている可能性を指摘したことだった。まず、七一年に台湾が領有権を主張し、それを追認する形で、中国領だと宣言したのである。さらに、一九九二年には、尖閣諸島、西沙諸島、南沙諸島を中国の領土であると規定した領海法を施行する暴挙に出た。まるで帝国主義時代の領土収奪戦である。
 問題の発端が七一年にあり、九二年の領海法で深刻化したのであるから、当時の日本政府はもっと強く抗議し、国際世論にも訴えるべきだった。その点では自民党にも非がある。また、国民も領土、領海に関心が低かった。すべての面において個人を優先し、国家を後回しにしてきた結果と言えよう。
 地域主権を唱える菅直人首相は、これまでの日本の国造りを、下からの革命によって変革しようとしている。思想的には、かつて社会党を飛び出し、社会市民連合を作った江田三郎や、イタリア共産党のパルミーロ・トリアッティ、アントニオ・グラムシの構造主義を受け継いでいて、自民党政権も進めていた地方分権とは全く違うのである。
 さらに、菅氏は在日外国人もいる党員・サポーターらによって民主党代表に選ばれた。民主党の規約には国籍条項がないのである。また、菅総理が国家公安委員長に任命した岡崎トミ子参院議員は、二〇〇〇年に東京で開かれた「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」に参加し、昭和天皇を有罪とする判決に加担している。
 民主党を実質的に動かしている事務局は、旧社会党の事務局にいた社青同出身などの左派職員によって占められている。国民が国に関心を失っている間に、国を否定する思想の持ち主が政権の中枢を占めるようになったのである。
 
和の精神で
 国民が国に対する関心を失うと、国民のことなど考えない強大な権力によって支配される結果になることは、ジョージ・オーウェルが予言的な小説『1984』に書いたとおりである。私たちには今、健全な愛国心が求められている。
 戦後、国が敬遠されたのは、戦前、国を背景とした人たちが傲慢に振る舞ったことが大きい。何らかの権力を有する人は、人一倍、謙虚になることが求められよう。日本人は公平さに敏感な民族である。それ故、世界有数の平等国家を築いてきた。
 国を思うことは偏狭な国家主義になることではない。伝統的な和の精神を、より広範囲に、やがては世界に及ぼそうとするものである。

クョスコニョ    [1] 
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