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平成22年10月5日号[天地] |
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秋分の日に、天地子の自治会で、氏神の秋祭りがあった。農村にある三十メートルほどの小山の南麓に開けた三十三軒の集落で、山の上に小さな神社がある。牛頭天王を祀る八坂神社で、地元では「お天王さん」と呼ばれている▼朝八時から掃除。山から神社に至る二本の道と境内、社殿を総出できれいにする。生い茂った笹は草刈機で刈り払う。ところが七時頃から雷雨になり、急きょ延期の電話を班長たちに。自治会長になると心労が絶えない。そのうち、雨が上がったので八時半から掃除を始めた▼しめ縄は前日に長老と二人でない、神主に作ってもらった紙垂(しで)と長老自作の飾りを付けた。しめ縄用のわらは長老が準備していてくれる▼神事は十一時から。また雨が降り出し、坂道がぬかるんできたので、下の自治会館で行うことに。山の上の神社に向けて祭壇を作り、神饌を供えた。中には、神社でやらないとと言う人もいたが、お年寄りたちは喜んだ。みんなそろったので神社を遥拝し、祝詞を奏上、玉串をささげて豊作を感謝した。もっとも本格的な稲刈りはこれからだ▼昔は当番の家が甘酒を造り、それを山の上に運んで、みんなで飲んでいた。今は仕出し弁当を取り、お汁と酢の物を婦人会で用意する。簡略化していきながらも、みんなが集まってわいわい騒ぐ楽しみは続けたい、というのが誰もの思いだ。
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