|
|
購読お申し込み・お問い合わせはこちらフォーム入力できます! |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
平成22年6月20日号[天地] |
|
|
|
六月十四日、大津市坂本の西教寺で開かれた明智光秀の法要に参列する前、高島市の白鬚神社を訪ねた。京都駅からJR湖西線で近江高島まで三十七分。湖東に比べ比叡山に連なる山並みが琵琶湖に迫り、斜面に狭い棚田が広がっている。ほとんどの田で苗が力強く育っていたが、中には耕作放棄地もあり、農作業の困難さがうかがえた▼白鬚神社は駅から三キロなので、駅の観光案内所で自転車を借りた。二時間三百円、湖西線の主な駅にあるので助かる。車窓から見えた、駅近くの古風な木橋のある池に行くと、数人が釣り糸を垂れていた。藤原仲麻呂の乱で、越前を目指した仲麻呂が吉備真備に討たれた「乙女ケ池」とのこと。岡山で見た真備の像を思い出した▼湖岸の国道を大津に向けて十分ほど走ると、湖面に立つ赤い鳥居が見えてきた。近江最古の社、白鬚神社だ。祭神は猿田彦命。全国に祀られている白鬚(白髭・白髯)神社の総本宮とされる。青い湖面に映える赤い鳥居から「近江の厳島」とも呼ばれている。延命長寿の神様として知られ、縁結び、子授け、開運、学業、交通・航海安全の願いもかなえてくれるという▼奥の社で一人歩き旅の若者に出会った。五月初めに兵庫の自宅を出て、伊勢神宮から熊野、奈良、京都を歩いてきたという。少し話し込むと、元気が出たと笑顔を見せてくれたのが嬉しかった。
|
|
|
|
|
|
|
|
特集 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
社是 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|