日本を国家たらしめよ 天運なき国は滅ぶ 国難に立ち向かう年に 本紙代表前田外治
明けましておめでとうございます。 皆様には本紙をご愛読賜り、心から感謝申し上げます。 国家が滅びに至るのは洋の東西を問わず、外圧によるよりも内部から崩壊してきたことは歴史から学んできたところであり、今まさに日本がその岐路に立っているのです。愛国心も国家の独立心もその気概を失ってしまった人々が住む国が滅びに至る道は早く、その国の魂も伝統も失った国は既に国家とは言えないのです。 そこに生命を吹き込み、国家たらしめる道があるとすれば、神や仏を取り戻し、宗教心を復興させることではないでしょうか。個人から家庭、社会、国家に至るまで、天の道理に従って生きるならば、天運を招来せしめることができるでしょう。その役割こそ宗教者が担わなければならないものです。 今後日本は、環太平洋国家として生きると同時に、大陸とも繋がって行かなければならない宿命を背負チているのであり、価値観を同じくする国家との連携強化が急務です。 共に連携できる国家として、日本が道義を重んじ尊敬される国となるのか、亡国の民が住む国となってしまうのか、命運はこの二、三年にかかっているのです。 「日本を国家たらしめよ」と祈って迎えた新年です。
年頭のご挨拶 神社本庁総長 田中恆清
新玉の年の始めにあたり、謹んで皇室の御安泰を寿ぎ奉り、大御代の弥栄をお祈り申し上げます。 神社本庁が本宗と仰ぐ伊勢の神宮におかれましては、平成二十五年斎行の第六十二回神宮式年遷宮に向けて諸事着々と取り進めておられますこと、まことに慶賀に堪えません。 私ども神社関係者も、国家の重儀である御遷宮の意義をあらためて銘記し、心をひとつに奉賛活動に取り組んでおります。 皆様のさらなる御奉賛をお願い申し上げる次第です。 さて、現下のわが国に眼を転じますと、国家の主権と国益をいたずらに損ない、皇室の尊厳をも軽んずるような政治の混乱が続いております。 このような状況にあってこそ、私どもは、大御心の随に皇室国家の隆昌と国民の安寧とを祈り、神話に淵源する悠久の歴史、伝統に立脚した国づくりに邁進して参りたいと存じます。 特に本年、神社本庁は設立六十五周年を迎えます。占領下の昭和二十一年、道統護持の一念に燃えて本庁を設立した先人達の精神に立ち返り、心して事にあたって参る所存です。 むすびにあたり、本年も皆様にとって幸多き年となりますようお祈り申し上げ、年頭の御挨拶と致します。
新年への願をこめて 大本山護国寺貫首 岡本永司
謹んで新年の御挨拶を申し上げます。 中国の詩人劉廷芝の「年年歳歳花相似 歳歳年年人不同」という詩がございます。誠に一年の経ったことの早いことに感を深くしております。毎年同じような思いにかられますが、昨年も国の内外を問わず激動の年であったと痛感しております。国内にあっては政権交代を呼んで多くの国民の支持を得て発足した民主党政権は一年を経て当初の期待は大きく裏切られ舵取の総理大臣が代るなど前途は内政外交に不安が山積みの状態であり、又世界各地でも民族対立による紛争や過激派によるテロ行為等々があり多くの犠牲者が出ております。特に心配なことは我国の領土である尖閣諸島や北方領土に対する中国やロシアの一方的なゴリ押しに対し我国の対応がどうなることか大きな問題であります。こうしたことを反映し経済の低迷もあり就職問題、雇用問題などが一向に好転せず多くの人々の心に前途に対する不安や閉塞感がたかまっております。昨年も年間三万人以上の方が自らの命を断つ異常な状態がつづいております。こうした事は単に宗教者の努力だけで解決するようなことではなく、国の政治経済の安定と確乎たる政策がなくてはなりません。しかし宗教者としても今こそ一宗一派にとらわれず互いに智慧と力を合せて人心の不安荒廃の解消に真剣に取り組み宗教の持つ力を充分に発揮して参る年にしたいと念願しております。
以降は新聞をご覧ください
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