神奈川県本部結成40周年 教育は国民性をつくる礎 安倍元首相、教育再生で発題
教育再生について基調発題する安倍晋三元内閣総理大臣=4月27日、横浜・関内ホール
神道政治連盟
神道政治連盟神奈川県本部結成四十周年記念式典・講演会が四月二十七日、横浜・関内ホールで、神社関係者、国会・県会・市会議員ら千人が参集して盛大に挙行された。本年は教育基本法改正後初の中学校教科書採択の年で、教育再生の在り方と実情理解のため教育に焦点を当てた大会となった。
第一部は記念式典、第二部は安倍晋三元総理の基調発題「教育再生―真の『美しい国』づくりのために―」。第三部は山谷えり子、有村治子、義家弘介の各参院議員によるパネルディスカッション「より良い教科書を子供たちの手に」で、司会は教育評論家の小林正氏、総合司会は元NHKアナウンサーの宮田修・千葉・熊野神社宮司が務めた。 東日本大震災犠牲者に黙祷を捧げた後、開式。神宮遥拝、国歌斉唱、宣言綱領唱和に続き、石川正人神奈川県本部長(横浜・師岡熊野神社宮司)が主催者を代表して式辞し、「安倍政権が四年前、改正した教育基本法の実効性が問われている。今年は中学校教科書採択の年で重大だ」と述べた。 長曽我部延昭神道政治連盟中央本部会長(愛媛・伊豫豆比古命神社宮司)は「氏神を中心として神事が成されてきた歴史から、震災復興に際して神社を中心としたコミュニティーづくりを考えてほしいと枝野官房長官に申し入れた」と語った。 一都七県を代表して中山高嶺埼玉県神社庁長(秩父・三峯神社宮司)、開催県を代表して吉田茂穗神奈川県神社庁長(鎌倉・鶴岡八幡宮宮司)が挨拶した。 記念表彰に移り同連盟の運動に多大な功績を上げた個人(斎藤文夫顧問、濱田進元本部長、山本孝司元本部長ら六氏)と二団体(鶴岡八幡宮と寒川神社)が表彰された。 万雷の拍手を受け安倍元総理が登壇。東日本大震災の被害・復興額について、「関東大震災の被害額はGDPの37%、阪神淡路大震災は3・8%。東日本大震災は原発被害を加えて三十兆円、6%と試算できる。財源は、子ども手当、高速道路無料化などをやめれば五年で十兆円で、あと十兆円は年二兆円の国債を五年間発行する。日本には復興能力、競争力が十分あることを内外に示すべきだ」とビジョンを示した。 次いで、「震災で自衛隊、消防士、警察、公務員の行動から損得を超えた価値を教えてもらった。天皇陛下がメッセージの筆頭に自衛隊を挙げたのは異例のこと。米軍の支援も特筆すべきで、菅首相は台湾の支援を無視したが、支援してくれた全ての国々に感謝の意を伝えてこそ正常国家と言えよう」と述べた。 また、日本人の特性に言及し「震災で一番心打たれたのは被災者が人間として大切なものを失わなかったことだ。日本の麗しい特性を子孫に伝えていかねばならない」とした上で、「日教組教育で子供は自国への誇りを失い自分に自信を持てなくなった。教育基本法を改正したが、政権交代後、東京書籍、帝国書院の偏向は甚だしい」と批判した。 さらに、昭和天皇の昭和二十一年の御製「ふりしきるみ雪にたへていろかへぬ松ぞををしき人もかくあれ」に触れ、「日本人の美しさを失いたくないとの想いを詠まれたもので、日本の復興のため教育に力を注いでいこう」と講演した。 第三部パネルディスカッション「より良い教科書を子供たちの手に」では、三氏が次のように発言した。 山谷議員は「今年からの小学校の教科書には神話、故郷の活動が入った。三月に検定合格した中学校教科書には土井晩翠、斎藤茂吉、高村光太郎の美しい言葉が載り、数学では和算も登場する。しかし、帝国書院では外国人参政権に賛成で、自衛隊は違憲とも書いている。育鵬社が神道を何ページも記述したのは画期的で・・・
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春の御遠忌に今井雅晴氏が講演 布教成功させた親鸞の家庭 東本願寺
講演する今井雅晴筑波大学名誉教授=4月25日、東京・浅草の本山東本願寺
本年は親鸞聖人七百五十回御遠忌の年。浄土真宗東本願寺派本山東本願寺(大谷光見法主、東京・浅草)では御遠忌を春季一期四月と春季二期五月、それに秋季一期十一月と計三期に分けて法要、法話、講演会、御遠忌フェスタ、御遠忌フォーラムなど多彩な行事が盛大に行われる。御遠忌に合わせ大谷法主は『遠く宿縁を慶べ―親鸞聖人に遇える喜び』(春秋社刊)を著した。 春季第一期は四月二十三日から四月二十八日まで初逮夜法要、庭儀、日中法要、帰敬式、御親教、講演会が催された。四月二十五日、親鸞聖人を研究し多くの著書をもつ今井雅晴筑波大学名誉教授が本堂に上山した五百人の門徒を前に「親鸞聖人と関東の人々」で講演した。法要後、中逮夜法要、帰敬式が執り行われた。 今井氏は「親鸞聖人の教えは過去、現在、未来にわたって永遠の真理であると確信する」と前置きし以下のように講演した。 「親鸞と恵信尼は越後で七年苦労してから関東に来た。親鸞四十二歳で、当時の平均年齢からすれば人生の終わりかもしれない。そこで布教という次の目標を決心した。親鸞の名著『教行信証』は歴史的には親鸞筆となっているが恵信尼と二人で書いたと私は見る。当時女性の権限は強く、親鸞も恵信尼を大事にした。 親鸞は稲田(現在の茨城県笠間市稲田)に草庵を作り暮らした。北関東は荒野で一文不知と言われ、稲田の庵は隠れ住み滅多に使わないので『よもぎの戸』と呼ばれ、そのイメージが七百年続いた。 ところが、研究が進み実際は違うことが分かった。平安時代に国は六十六あり、朝廷記録によるとその中で納税一番が陸奥で・・・
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尽きぬ孔子の偉業聖徳
<8面>
- 被災地からのメッセージ
片倉重信青葉神社宮司に聞く 東日本大震災から学んだこと 人と人、人と神の境をなくす
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