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平成23年6月20日号[天地] |
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ミヤマキリシマの群生を見ようと六月八日、宮崎を訪れた。日本初の新婚旅行でお龍と霧島に来た坂本龍馬も、乙女姉さんへの手紙で「きり島つゝじが一面にはへて実つくり立し如くきれいなり」と書いている▼その名所、えびの高原には硫黄の臭いが漂っていた。ミヤマキリシマは九州一帯の高山に生える野生のツツジで、噴火で枯れた山肌を最初にコケが覆うと、わずかにできた土に根を張る。その風景が、硫黄山の荒涼とした山肌にあり、遠くに最高峰の韓国岳(からくにだけ)が見えた。龍馬のように天孫降臨の高千穂峰に登り、天逆鉾(あめのさかほこ)を見たかったのだが、新燃岳の噴火で登山禁止▼霧島山は鹿児島県と宮崎県にまたがる連山の総称で、鹿児島県霧島市側の山ろくに霧島神宮がある。主祭神は高千穂峰に降臨した瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)で、その子が山幸彦・海幸彦神話で知られる火遠理命(ほおりのみこと)、ひ孫が第一代神武天皇だ▼ところで、天孫降臨神話は宮崎県北部の高千穂町にある二上山にも伝わり、近くに高千穂神社や天岩戸神社がある。本居宣長はどちらとも言えないと書いているが、梅原猛さんは、水の豊かな高千穂町のほうが稲作に適し、同町の南に西都原古墳群もあるることから、こちらに軍杯を上げている。以後、鹿児島に勢力を広げ、その南端から東征に出発したのだ、と。
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