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社説
  平成24年5月5日号
   

一燈園で「春の集い」
自然に適う教育を
トルストイへ西田天香29歳の手紙


 

 

講演する燈影学園の相大二郎学園長=4月21日

 

 

 

 

 京都市山科区に拠点を置く生活共同体・一燈園(西田多戈止当番)の「春の集い」が四月二十一日、同園で開かれ、昨年、文部科学大臣表彰を受けた燈影学園の相大二郎学園長が講演した。また、二〇〇九年にモスクワの国立トルストイ博物館で発見された、二十九歳の西田天香がトルストイに宛てた手紙について、資料館香倉院の宮田昌明研究員が解説した。

 相学園長は「自然に適う教育―燈影学園の教育を通して―」と題し講演。一燈園で生まれ、十カ月後に父親を病気で失った相氏は「天香さんが父親だと思っていたような時期があった」と語り、五十四歳の西田天香が大正十四年、西国巡礼に旅立つ同人の宇土つる枝に贈った歌「言の葉もたへし姿をひととはば 松風をよべなの花をさせ」を紹介し、「天香さんの行には美がある」と語った。翌年、宇土は天香さんの長男と結婚し、多戈止当番が生まれている。
 若い頃、音楽が好きだった相氏は、気安さからある昼休み、天香さんに一燈園に一台しかないピアノを弾かせてほしいと頼んだところ、しばらく沈黙して「音楽家ではだれが好きか」と聞かれ、相氏が「ベートーベンです」と答えると、「ベートーベンは小川のせせらぎの中にいるんやな」と言った。
 結局、ピアノは弾かせてもらえず、相氏は反発したが、数年後、一人で青森の奥入瀬川を歩いている時、天香さんの言葉が浮かんできたという。そして、ベートーベンはウィーンの田園の中で交響曲「田園」を作曲したことから、曲からその風景を感じられないのは自分の感受性が鈍っているからだと気づき、満たされない思いが消え、世界が明るくなったように感じたことから、「ピアノを弾かせるよりも、自然と人間との原理を教えてくれたように思う」と相氏は語った。
 二十歳で百人の農民を率い、北海道開拓に入った天香さんは麻の栽培で成功するが、日清戦争が終わると需要が減り、二十五歳で行き詰まる。天香さんは札幌の料理屋で左足の指を切断し、血書をしたためた。

その後、トルストイの『我宗教』に出会ったのが一つのきっかけで、一燈園生活を始めた。
 天香さんから教えられた「授けられた生命、与えられた環境、限りなき燃焼」を教育に生かすのが「自然に適う教育」であるとして、相氏は学園の教育について次のように説明した。
 燈影学園の建学の精神は「行余学文(行じて余暇あれば文を学ぶ)」で、勉学と実践の両道を重んじ、カリキュラムに行である「祈り」と「汗」、そして「学習」を入れている。
 学が行になければならないという意味では「行学不二」である。二宮尊徳は畑仕事から宇宙の法則を読み取った。天香さんはよく「不二の光明」と言っていた。「光明祈願」には「不二の光明によりて新生し許されて活きん」とある。維摩経では「不二法門」として、互いに相反する二つのものも
・・・

 

以降は新聞をご覧ください

法然上人の御忌大会
夜通しの念仏行も
知恩院


大修理のため工事用フェンスに囲まれた知恩院の御影堂

 

 

 浄土宗の開祖・法然上人の忌日法要「御忌大会(ぎょきだいえ)」が四月十八日から二十五日まで京都市東山区の総本山・知恩院で営まれ、寺域には全国から参拝した大勢の檀信徒らの念仏が響いた。
 初日の夜間には、国宝・三門の二層内部で夜通し念仏を唱える「ミッドナイト念仏」行事も行われ、ろうそくとあんどんの明かりで極彩色に浮かび上がった荘厳な雰囲気の中、僧侶や檀信徒たちが「南無阿弥陀仏」を繰り返し唱えた。
 今年は、三門の修復が終わって二十年になることから、釈尊をたたえる特別な法要もあり、知恩院の儀式を執行する式衆約三十人が宝冠釈迦牟尼(むに)仏と十六羅漢像に向かって、お経に節をつけた声明(しょうみょう)をささげた。
 浄土宗最大の行事である御忌大会は、法然上人が没してから約三百年後の大永四年(一五二四)、「上人の御往生の日に祖徳を唱導せしめよ」との後柏原天皇の指示で始まった。「法然忌」あるいは単に「御忌」とも称される。
 今回は、御影堂が一月から本格的な修理に入っているため、初めて法然上人の御堂(集会堂)で営まれた。大修理で平成三十年度末まで立ち入り禁止になっている御影堂に代わり、法要・行事は当面この集会堂で行う。回向や納骨などの受付業務、参拝通路なども変更している。
 御忌大会の期間中、日中導師役は大阪教区・正縁寺の小林常晋住職や奈良教区・極楽寺の大澤真我住職らが、逮夜導師役は伊藤唯真浄土門主のほか、京都教区・福応寺の佐藤諦学住職らが務めた。
 法要に関連して ・・・

 

<2面>

  • キリスト不在の聖書を刊行
    会話中心で題名は『声』
    米 国

  • 米国の女子修道者組織
    バチカンが改革を指示

 

<3-4面>

  • 神戸の生みの親、平清盛を語る
    生田神社宮司・神社本庁長老 加藤 久
    国際貿易港・大輪田泊を開く
    人柱やめ経文石で人工島築く
    厳島神社の華麗な平家納経
    気宇壮大で信仰深い人柄

<5面>

  • 遊行寺で春季開山忌
    呑海上人の遺徳慕う

  • 称讃寺で春季永代経法要
    ひろさちや氏が講演
    香川県

<6面>


  • 人・ユダヤ・アラブ青少年共学共存推進日イ支援会代表 松村光子さん
    グローバルな相互扶助の教育を
クョスコニョ    [1] 
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