比叡山宗教サミット25周年 自然災害に宗教者の貢献を 被災地の復興に宗教者が活躍
災害の犠牲者を悼み、世界の平和を祈る宗教者ら=8月4日午後、延暦寺
「世界宗教者平和の祈りの集い」が八月三、四の両日、京都市左京区の国立京都国際会館と滋賀県大津市の比叡山・延暦寺で開かれ、地震や津波の被害に遭った十三カ国の宗教者計十八人を含む約二千人が集い、「自然災害の猛威と宗教者の役割」をメーンテーマに、大災害に直面した際の宗教の在り方などについて語り合った。一九八七年に延暦寺で行われた「比叡山宗教サミット」の二十五周年を記念した行事で、主催は天台宗などで構成した比叡山宗教サミット二十五周年記念「世界宗教者平和の祈りの集い」実行委員会。
三日の開会式では、災害や紛争の犠牲者を悼んで黙祷したあと、海外から招かれた仏教、キリスト教、イスラム教の代表者が挨拶。続いて、哲学者の梅原猛氏が「自然災害と人間の文明」の題で記念講演した。 同氏は、宮城県仙台市の生まれでもあるため昨年の東日本大震災に大きな衝撃を受けたと切り出し、震災に伴う原発事故が天災と人災であるとともに、恤カ明災揩セと定義。今こそ原発に頼っている現代文明を根底から見直さねばならないと訴え、脱原発の立場を明確にした。 その根拠として梅原氏は、「草木国土悉皆成仏」という天台本覚思想を紹介。「この思想は、動物はもちろん、草木すなわち植物や、国土すなわち鉱物にも仏性が存在し、成仏可能であるというものだ」とし、禅や浄土教など鎌倉仏教の共通の前提になったと説いた。 これに反した自然観がデカルトに代表される西洋近代の自然観で、人間による自然支配の思想にほかならないと指摘。「西洋の科学技術文明は素晴らしいが、もはや行き詰まっている。従来の思想に代わって、人間と自然との共生という思想が、現代文明の危機である環境破壊を克服して人類の末永い存続と発展を図る思想となるだろう。解決には日本仏教のこのような思想が鍵になる」と強調した。 続くシンポジウムでは、過去に自然災害に遭った国(日本、タイ、トルコ、イタリア、中国)の宗教者が、被災地支援の経験を話した。その中で、トルコのイスラム系人道支援団体キムセヨクムのユスフ・ユドゥルム副理事長は、「(大災害時には)宗教施設を救援物資の配送拠点として開放すべきだ」と提言。「第三世界では外部のNGOより地元の宗教指導者に・・・
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明治天皇100年祭 敬仰の思い今なお熱く 明治神宮
祭典には御幣帛が奉られた=7月30日、東京・代々木の明治神宮
全国民の必死なご平癒祈願も届かず明治天皇は明治四十五年七月三十日崩御された。本年は崩御されてから百年を迎える。明治天皇を御祭神として祀る明治神宮(中島精太郎宮司、東京・代々木)では崩御された七月三十日の祭典を中心に多彩な記念行事を開催し明治天皇の御聖徳を敬仰した。二十九日午後三時から明治天皇百年祭前日の儀、三十日午後三時からは夕饌の儀(東游、あずまあそび)が舞われた。天皇皇后両陛下並びに皇太子殿下は七月十八日、御参拝された。二十七日は秋篠宮同妃両殿下と眞子内親王殿下が御参拝された。 猛暑日となった七月三十日午前九時。明治神宮責任役員・総代・明治神宮崇敬会役員・会員、神社関係者ら八百五十人が拝殿に参列するなか御幣帛を奉り神職が参進、大太鼓が打ち鳴らされた。宮司らは外拝殿から内拝殿へと歩を進め所定に着座、宮司一拝をもって祭典が開始された。 御簾が上げられ、神饌が供えられると神社本庁幣が奉られ次いで御幣帛が献ぜられた。次に明治天皇の御聖徳と御事績を讃えると共に国家安寧を祈願する祝詞が奏上された。明治天皇御製「あさみどり澄みわたりたる大空の廣(ひろ)きをおのが心ともがな」を舞いにした「明治神宮大和舞」が神職によって奉奏された。 国歌が斉唱され宮司玉串拝礼に続き代表者が玉串拝礼。北白川道久神社本庁統理(代理、田中恆清神社本庁総長)、外山勝志明治神宮名誉宮司、鷹司尚武神宮大宮司、賀陽正憲氏、明治神宮責任役員、総代、川崎里子崇敬婦人会会長、崇敬会を代表し青山亨杉並支部長が玉串を捧げ拝礼した。参列者を代表し桑原敏武渋谷区区長が拝礼、参詣者も桑原区長に合わせ二拝二拍手一拝の作法をもって拝礼した。御簾が下げられ宮司一礼をもち祭典は滞りなく・・・
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