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 平成24年2月5日号[天地] |
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去年六月、赤瓦の会津若松城（鶴ヶ城）を見て、これが雪化粧したらどんなにきれいだろうかと思った。去る一月十二日から会津は雪になり、十五日の日曜は曇りとの予報に、さっそく高速バスで訪れた。予想にたがわず、冬空に立つ天守、悲しいくらい気品にあふれていた▼ＪＲ会津若松駅の前には、雪の中に白虎隊の少年像があった。市内循環バスに乗り、飯盛山にある白虎隊十九士の墓を訪ねると、墓所への坂道は雪に覆われ、エスカレーターも営業停止。白虎隊記念館を見て、さざえ堂から回り道を登ると、立ち並ぶ墓石の上に雪が積もっていた。鶴ヶ城を見ながら少年たちが自決した場所も雪の中▼バスで移動し、松平容保ら歴代会津藩主の眠る松平家墓所を訪ねると、深い雪に覆われ、誰も登った痕跡がない。そうなると、意地でも登りたくなり、深雪をかき分け、汗をかきながらお墓参りした▼そして鶴ヶ城。雲の合間から時折青空が見える。婦女子を含む五千人以上が籠城し、城下の人たちを含め数千人が犠牲になった。勇ましい戦いぶりも伝えられるが、どう考えても人災ではないか▼会津藩砲術指南の家に生まれ、女性ながら鉄砲の名手となり、籠城戦で活躍したのが山本八重、後の新島襄夫人である。来年の大河ドラマは「八重の桜」で主演は綾瀬はるか。桜の季節に、もう一度来てみよう。
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