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平成24年9月5日号[天地] |
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松本健一氏の「泥の文明」論によると、豊かであるが限りのある土地で生きてきた日本人の特性は、「内に蓄積する力」だという。炎暑が続いたこの夏、稲田と大豆畑の草取りに追われた。大型機械の導入と共同作業で省力化を目指しているが、人手に拠らざるを得ない作業はなくならない▼稲田で取り除かないといけない筆頭はヒエ。稲より成長が早いので、田んぼの所々に伸びたヒエが見えると、その数十倍のヒエがあることになる。中には四方に幹を伸ばし、稲を圧倒している厄介者もあり、鎌で根から切り取る。肥料のビニール袋に入れると、一本で一杯になるほど大きい。一人ではとてもやる気になれないので、数人で一緒に入る▼暑さ対策はぬれタオルで首を巻き、胸にたらすこと。水の蒸発で少し涼しくなる。それ以上に助かるのは下に水があることだが、乾いた大豆畑では、輻射熱に苦しめられる。一時間おきにスポーツドリンクを飲んでも、すぐ汗で飛んでしまう▼大豆畑の嫌われ者は、ほうずきに朝顔だ。ほうずきがなぜあるのか、誰も知らないのだが、熟れた実が大豆に混じると、選別機を通ってしまうので、手作業で取り除かないといけない。朝顔はつるが大豆に巻き付いて、取り除くのに手間がかかる。日本人であるのもたやすくない。
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