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平成24年11月5日号[天地] |
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伊勢神宮からの帰りに大阪府柏原市にある高井田山古墳を訪ねた。奈良県桜井市に源流を発し、河内平野を流れて大阪湾に注ぐ大和川を望む高台にある。五世紀の終わり頃に造られた円墳で、古墳の造り方や副葬品から、百済系渡来人の墓とされている。発掘した石室の上に覆いが掛けられ、横からガラス越しに見学できるようになっていた▼コウヤマキの木棺が二つ並んでいたことから夫婦墓とみられ、鉄製の熨斗や須恵器は百済の武寧王の陵墓から発掘されたものに類似しているという。当時、戦乱の百済から多くの人たちが渡来していることから、彼らの栄えた氏族の王が葬られたのであろう▼一帯は史跡高井田横穴公園として整備され、柏原市立歴史資料館には出土品が展示されていた。高井田横穴は六世紀中頃から七世紀前半にかけて造られた墓で、約百六十基が確認されている。そのうち二十七基の横穴には人や鳥、木の葉、船などの壁画が線で描かれていて、当時の人々の暮らしを想像することができる▼古代王権は葛城山麓から三輪山麓に移って祭祀の力を高め、さらに河内に進出して渡来人の技術を取り入れ、強大化していったのであろう。それが仁徳天皇陵など巨大古墳の造営につながる。古代ロマンの風が心地よい。
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