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社説
  平成25年2月20日号
   

神々への祈りと感謝のまつり
式年遷宮について語る夕べ
精神文化培った豊かな森と稲作
札 幌


 

 

講演するアルピニストの野口健氏=2月8日、札幌市の会場

 

 今年、伊勢神宮は第六十二回の式年遷宮を迎える。二十年に一度、同じ形の社殿を新しく造り替える式年遷宮は日本最大のおまつりとされている。そうした中、「式年遷宮について語る夕べ」が伊勢神宮式年遷宮広報本部の主催で二月八日、札幌市内で開かれた。

 「神宮式年遷宮は千三百年も遠い昔から行われてきたおまつりです。今年で式年遷宮は六十二回目を迎えます。このように長い年月をかけて続けてきた行事は他国にもあまり例がありません。伊勢神宮の式年遷宮のもっている意味について今夜皆さんと考えてみたいと思います」。「式年遷宮について語る夕べ」(以下、夕べ)の冒頭、主催者を代表して田中恆清・明治神宮式年遷宮広報本部長(神社本庁総長)はこのように挨拶した。
 「自然とともに生きる」をサブテーマにしたこの日の「夕べ」は今回で七回目。第一部で講師として来道した河合真如・伊勢神宮禰宜、アルピニストの野口健氏の二人が講演会を行い、第二部では田中本部長をコーディネーターに河合、野口両氏によるトークセッションがあった。札幌の天候は氷点下でしかも吹雪という悪天候であったが、会場には六百人余りの札幌市民が参加、両氏の話に耳を傾けた。
 この中でまず、河合禰宜は伊勢神宮で行われる「おまつり」、すなわち毎年十月の神嘗祭、六月・十二月の月次祭といった「恒例祭」、皇室・国家・神宮の重大事に臨んで行われる「臨時祭」などについて紹介した。中でも二十年に一度行われる「遷宮祭」は最も重要な「おまつり」で「一つの国家的プロジェクトといってよい」と明言する。その上で、式年遷宮には、豊かな自然に囲まれながら稲作を中心として日本人が命をつないできた営みに対し、神々への祈りと感謝が込められていると説明。
 「御正宮の玉垣には、天皇陛下が皇居の御田で自ら育てられた初稲穂とともに、全国から奉献された稲穂の束がかけられます。この神前にかけられた稲束を懸税(かけちから)といいますが、神宮のおまつりには、『今年も豊作で国家、皇室が安泰で国民が平和に暮らせるように』という祈りが根底にあります」と語る。
 一方、アルピニストの野口氏は、世界最年少で果たした七大陸最高峰登頂や子供たちを対象にした自然体験塾の開設、さらにエベレストや富士山での美化清掃活動を通して得られた自然への思いを披露した。とりわけ、山の清掃活動については、「エベレストも富士山も霊峰として讃えられているが、実際にはごみが多い。とくにエベレストには日本の登山家が棄てたと思われる空き缶やペットボトルが散乱している。自然から恵みを受けていながらごみを捨て
・・・・

公開シンポ
「3・11以後の日本社会と宗教」
国際宗教研と宗教者災害支援連絡会が共催


 

公開シンポジウム「3・11以後の日本社会と宗教の役割」=2月9日、東京・豊島区の大正大学

 

 東日本大震災から二年弱の二月九日、宗教と社会とのかかわりを研究している財団法人国際宗教研究所(星野英紀理事長)と、東日本大震災がきっかけで生まれた宗教者災害支援連絡会(島薗進代表)の共同主催による公開シンポジウム「3・11以後の日本社会と宗教の役割」が東京都豊島区の大正大学で開かれた。被災者の救援、被災地の復興に携わっている四人のパネリストが、それぞれ体験に基づいて発表し、コメントと全体討論で、宗教がどのように社会にかかわっていくべきか、議論を深めた。司会は、稲場圭信・大阪大学准教授と黒崎浩行・國學院大學准教授の二人。
 最初に、宮城県栗原市の金田諦應(たいおう)・曹洞宗通大寺住職が「悲しみを支えて 傾聴移動喫茶『カフェ・デ・モンク』の活動」と題し、被災地で震災後の五月十五日から続けている傾聴喫茶の活動を報告した。モンクには僧に文句と悶苦の意味も重ねている。選べない支援物資ではなく、コーヒー、紅茶、抹茶、コーラなどに数種類のケーキから好きなものを選び、文句の一つも言いながら、がれきの中でほっとするひとときを作る。コーヒーを入れるのは美男の坊主で、ケーキは特製、「ケーキを見てニコッと笑った瞬間が最高でした」と金田師は語った。
 被災地で憑依現象に出会うこともあった。津波に呑まれた苦しみや、残した家族への強い思い、さらに自分が死んだことも分からない犠牲者に対して、金田師が曹洞宗の「施食供養」を続けると、次第に収まったという。
 次に、ライターで高知・若一王子宮権禰宜の川村一代氏が、「3・11で発露した神道のこころ 〜つなぐ〜」と題し、被災地の神社をめぐって感じたことを報告した。震災の経験を通して日本人の心を取り戻せたので、ありがたいことだと語る宮司に驚いたという。
 世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会仙台事務所所長の篠原祥哲氏は「震災対応における公共政策と宗教」と題し、被災地のコミュニティーの維持に宗教施設が一定の役割を果たしていながら、復興計画やまちづくりからは排除されている問題を指摘し、政教分離の原則を公共政策の視点から見直すべきではないかと語った。
 最後に、CLC(クリスチャン・ライフ・コミュニティ)被災地支援デスク/SIGNIS・JAPAN(カトリックメディア協議会)会員の林里江子氏は「傷ついた癒し人 ―被災地における当事者性―」と題し、カリタスジャパン仙台教区サポートセンター釜石ベースキャンプでの・・・

 

<2面>


  • 「教皇の勇気と自由の精神」
    バチカン広報事務所長が強調

  • 国際宗教同志会総会を開催
    北朝鮮核実験に非難声明
    大 阪

<3面>

  • 円空の人物像とキリシタン 南山大学名誉教授 青山玄 
    円空仏は農民キリシタン鎮魂のため
    宣教師と共通する苦難と祈りの世界

<4面>

  • 建国記念の日奉祝香川県民の集い
    ドナルド・キーン氏が講演
    高松市

  • 第26回留学僧育英生辞令交付式
    中国の向慧氏に決定
    横浜善光寺

 

<5面>

  • 平成24年度日蓮宗加行所成満会
    修法祈祷で社会安寧に寄与

  • 建国記念の日奉祝中央式典
    政府主催へ、決意固く

<6面>

  • 映画・遺体〜明日への十日間〜
    釜石市遺体安置所の2カ月
クョスコニョ    [1] 
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