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平成25年6月5日号[天地] |
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スピルバーグ監督の映画「リンカーン」は、南北戦争がほぼ北軍の勝利で終わりそうになったころ、戦争終結前に奴隷禁止を定める「合衆国憲法修正第十三条」を下院で可決させるための、リンカーンの巧みな議会工作を描いている。そのポイントは、共和党の奴隷解放急進派の主張を和らげ、奴隷依存の南部経済を地盤とする民主党の一部を切り崩すこと。そのためにはロビイストによる収賄も辞さなかった。政治は結果責任だからだ。単なる理想主義者ではないリンカーンの全体像を見るようで面白かった▼その南北戦争が終わった一八六五年からわずか三年後、日本の南北戦争とも言える戊辰戦争が、鳥羽・伏見の戦いで始まった。これから会津戦争までが、NHK大河ドラマ「八重の桜」の前半のクライマックスとなる。戊辰戦争の原因は多重だが、その一つに南北戦争の終結で不要になった大量の武器が日本に流入したこともある▼会津藩の悲劇を招いた原因も多重だが、政治家としての藩主・松平容保の責任は免れない。ドラマでは悲劇の主人公のように描かれがちだが、家老の西郷頼母のような現実感覚がもう少しあったならばと思う。白虎隊の少年たちをはじめ多くの婦女子も戦乱に巻き込んだ責任は、指導者として問われざるをえないだろう。
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