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平成25年10月20日号[天地] |
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地元の神社の秋祭りの裏方をして、神社のお祭りの意味がよく分かった。伊勢神宮では外宮の御饌殿で、毎日朝夕の二度、天照大神をはじめ神々に大御饌と呼ばれる食事を差し上げている。これが「日別朝夕大御饌祭」で、つまり神々が人々と共に生きて暮らしているのである。それを年に数回、きちんと行うのが、それぞれの神社のお祭りで、だから神饌の供え方が大事になる▼神饌は日本人の食の反映なので、水、塩、米、酒を中心に山海の代表的な食物を、三方と呼ばれる四角い木の台に盛る。三方の数にもよるが、餅、鯛、野菜、果物、乾物などの並べ方で毎年混乱する。大事な順だというのだが、人によって記憶が異なるからだ。最後には宮司が出てきて直すことになる。本殿のほかいくつかの末社や神馬、神門の守り神にも供え、狛犬には酒と塩を供える。神様が飲めるように、酒や水の器の蓋を取らないといけないのだが、それを忘れていて、もう一度回ることになった▼数日前から獅子と奴が町内を戸別に回って祭りを知らせ、お祓いする。クライマックスは神輿の渡御で、神様を載せた神輿を御旅所まで男衆が担いで行く。御旅所の前で獅子舞や奴行列で神様を楽しませ、本殿に帰って来る。地方によって形式や神饌の中身は異なるが、同じような祭りが全国各地で行われているのが日本のすごさだと思う。
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