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平成25年12月5日号[天地] |
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湯布院の温泉宿に泊った早朝、朝湯で暖まった後、朝霧の中を由布岳の麓にある金鱗湖を目指して歩いた。この季節、由布院盆地には朝霧が発生し、山腹の展望台から見るとまるで湖のようになる。前日、バスガイドからこんな話を聞いた。昔、由布院盆地は大きな湖だったが、由布岳の化神である宇奈岐日女が権現に命じて湖の堤を蹴破らせたため水が流れ出し、干上がった湖底が盆地になった。だから、朝霧(底霧ともいう)は昔の湖の水面までかかる▼まだ暗い中たどり着いた金鱗湖は、立ち上る霧の中。向こう岸の宿の灯りがぼんやり見えた。ぐるりと回ると、温泉の湯が流れ込んでいた。そのため、冬でも水温は13℃を保ち、霧を発生させる。湖岸は紅葉が盛りで、白い霧に鮮やかな紅色が映えていた▼次第に明るくなったので、歩いて川上にある宇奈岐日女神社にお参りした。予想以上に豪華な神社で、社殿前の池には温泉が注ぎ込み、色とりどりの鯉が気持ちよさそうに泳いでいた▼『豊後国風土記』には尼僧のことが書かれているから、当時、仏教は大和より進んでいたのだろう。土蜘蛛が何度も出てくるのは、大和に従わない人たちが多かったからだ。歴史の奥深さが感じられ、九州の旅は楽しい。
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