天香さん生誕142年「春の集い」 「為に生きる」人になろう 小林髀イ天台宗大僧正が講演 一燈園
講演する小林髀イ師=4月19日、京都市山科区の一燈園
西田天香の生誕百四十二年を祝う一燈園「春の集い」が四月十九日、京都・山科区の一燈園で開かれた。一燈園には比叡山延暦寺の不滅の法灯から頂いた灯があり、祈りの中心とされている。集いの記念講演で、天台宗大僧正の小林髀イ師は「為に生きる」と題し、人は自分だけでなく人のため、周りのため、宇宙のために生きることに意味があると、最澄伝教大師の教えを分かりやすく語った。
最初に一燈園の西田多戈止当番は挨拶で、比叡山延暦寺と一燈園とのかかわりについて次のように紹介した。 「昭和三年に一燈園が山科に移った時、天香さんは祈りの中心に比叡山から不滅の法灯を頂き、聖徳太子と縁の深い太秦の広隆寺と山科区日ノ岡にある日向大神宮からの三つの灯を合わせて、愛善無怨堂の献堂式の象徴とし、世の暗きを照らす大きな灯となるようにと言った。その後、ダスキンの創業三十周年に同社に灯を分灯し、平成八年に開園した宮崎県日南市のテーマパーク・サンメッセ日南に、地球に感謝の鐘を宗教協力で作ろうと考え、協力を仰いだのが小林髀イ師で、十七の教団から基金の支援とメッセージを頂いて実現した。来年、開園二十周年に際し、無怨堂の灯を分灯したい」 瀧悌治・光友会当番の挨拶に続いて、小林髀イ師が次のように講演した。 「千二百年前、伝教大師は法灯について、十九歳の時に『明らけく後の仏の御世までも光伝へよ法(のり)の灯』という歌を残している。織田信長の焼き討ちに際しては、他に移して守った。法灯は根本中堂に灯すより、自分をはじめ人々の心に灯すのが目的で、心の灯により自分を明るくし、周りの社会、世界を明るくする。不滅とは消さないという意味で、戦時中は皇室から油が下賜され、私は小僧の頃から油を注いできた。 灯は過去、現在、未来の三世に向けて灯されている。死んでも魂は生き続け、子孫の体に宿る。全ての生き物は、自分だけのためではなく、いつも誰かのために、何かのために生きている。それが命の生き方で、自分だけが生きればいいと思うと、うそをついたり悪いことをすることになる。神仏の教えは、自分だけでなく人と共に、世間と共に、もっと言えば宇宙と共に生きよというもの。共に生きるには、心を通わせ、苦難を乗り越え、新しい道を切り開いていくことになる。それが比叡山を開かれた、伝教大師の不滅の法灯の意味である。 私は香川県善通寺市の農家に一人息子として生まれ、父を早く亡くし、母に育てられた。昭和十六年の小学六年の時、・・・
靖國神社春季例大祭 国に命捧げた益荒男偲ぶ
本殿に参進するコ川康久宮司(中央)=4月23日、東京・九段の靖國神社
靖國神社(コ川康久宮司、東京・九段)春季例大祭が四月二十一日の清祓、二十二日の当日祭、二十三日の第二日祭の三日間、コ川宮司を斎主に斎行された。遺族らは、国のために命を捧げた御霊に深く頭を垂れ、誠の祈りを捧げた。昇殿者は当日祭六百九十三人。第二日祭七百十六人、計千四百九人であった。 当日祭には勅使、山田蓉掌典が参向、祭文を奏上し、玉串を捧げ拝礼した。安倍晋三首相は真榊を奉納した。政府関係からは新藤義孝総務大臣、古屋圭司国家公安委員長、衛藤晟一首相補佐官、井上信治環境兼内閣府副大臣、西川京子文部科学副大臣、高木毅国土交通副大臣が参拝した。「みんなで靖國神社に参拝する国会議員の会」(会長、尾辻秀久参議院議員)の衆参国会議員百四十七人、代理五十八人、計二百二十二人が参拝した。 当日祭特別参列者は増矢稔日本遺族会副会長、堀江正夫英霊にこたえる会名誉会長、田中恆清神社本庁総長、江種宏之全国護国神社会会長、扇千景崇敬奉賛会会長、京極高晴靖國神社前宮司、小田村四郎崇敬者総代、森田次夫崇敬者総代、葛西敬之崇敬者総代の各氏で、本殿に進み玉串を奉り拝礼した。 参道の銀杏の葉が新緑に輝く四月二十三日の第二日祭。午前十時、コ川宮司、祭員が斎館より祓いを受けたのち本殿に参進、所定の座に著く。国歌斉唱、内陣開扉、献饌と続く。宮司が祝詞奏上、権宮司が二献に神酒を奠じた。奏楽奏・國學院大學吹奏楽部、声楽奏・國學院大學フォイエルコール合唱団が「鎮魂頌」「靖國神社の歌」を合唱した。 次に宮司が玉串拝礼。宮司に続き・・・
<2面>
- 教皇が復活祭メッセージ
ウクライナ、シリア情勢にも言及
- 過激な説教を禁止
モスクに監視員を派遣 エジプト
<3面>
- 宗教新聞フォーラム
四国遍路開創1200年と空海(上) 高野山大学名誉教授・霊宝館館長 静 慈圓 お四国から中国・空海ロードへ
<4面>
- 奈良で「国宝醍醐寺のすべて」
仙台で「奈良・国宝室生寺の仏たち」展
- 大開帳記念し「川崎大師名宝展」
尾形光琳作など25点を展示
<5面>
- 昭和の日をお祝いする集い
先帝陛下の御聖徳仰ぐ
- 禅文化研究所50周年記念事業
「禅の書画と典籍」展 花園大学
<6面>
- 映画/マンデラ 自由への長い道
人は愛することを学べる
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