総計: 1446916  今日: 9  昨日: 202       Home Search SiteMap E-Mail
The Religion News
最新号案内
社説
天地
宗教新聞社講演会
お申し込み
宗教新聞に期待します
訂正記事
 平成26年案内 
 平成25年案内 
 平成24年案内 
 平成23年案内 
 平成22年案内 
 平成21年案内 
 平成20年案内 
 平成19年案内 
 平成18年案内 
 平成17年案内 
 平成16年案内 
 バックナンバ
社説
  平成26年10月5日号
 

第8回心と命のフォーラム 上手に依存し合う関係を

 山折哲雄、内田樹、樫原禅澄師ら

 総本山善通寺



左から、樫原禅澄師、内田樹氏、山折哲雄氏、瑞田信弘師=10月7日、香川県善通寺市の総本山善通寺

 

 宗教学者の山折哲雄氏をメーンにゲストを迎え、「生きる作法・死ぬ作法」と題し毎秋、香川県善通寺市の総本山善通寺で開催している「心と命のフォーラム」の第八回が十月七日、思想家・武道家の内田樹(たつる)氏、善通寺法主の樫原禅澄師、浄土真宗本願寺派称讃寺住職の瑞田信弘師の顔ぶれで開催された。今回のテーマは内田氏の著書の題から取った「ひとりでは生きられないのも芸のうち」。約五百人の聴衆がより良い生き方、死に方をめぐる討論に耳を傾けた。   最近、夫人を亡くした樫原師は、「ぽっくり死にたいと思うが、残された人が大切なものがどこにあるか分からないのでは困る。せめて、自分の遺志をきちんと伝え、苦しまないであの世に行けたらいい」と口火を切った。  内田氏は、「無意識の夢の中でこそ、私たちは本当の自分に出会っているのではないか」と語りかけ、次のように続けた。  「悪夢を見て目を覚まし、夢だと分かってほっとすることがあるのは、夢の方がリアルで、現実の方が自分に都合よくつくられているからだ。人は死ぬ直前の意識が混濁した時に夢を見る。抑圧していた過去が出てくるので、『邯鄲の夢枕』のように、夢の一分間が主観的には五十年ということもあり、それが地獄ではないか。そう考えると怖くなり、最近、悪事はなるべく告白し、自分の悪い部分をどんどん出して、無意識のストックを空にしようとしている。  村上春樹は最近、書くことが変わってきた。これまで登場した作者の代身のような主人公はあまり欠点がなかったが、最近の二作は、自分がいい人だと思っていることが諸悪の根源であるという内容だ。いい人は、暴力性や攻撃性を引き受けないので、それが周りに出てしまう。源氏物語の六条御息所のように、自分を抑圧すると生霊や死霊となって人を苦しめる。村上は私より一歳年下の六十五歳なので、そろそろ死ぬことを考え、いつまでもいい子ぶっていてはいけない、自分の欠点をさらすことで、死ぬ前に悪夢を見ないようにしているのではないか」  山折氏は、「七十代は死ぬ気がしていたが、八十三歳になってあまり死ぬ気がしなくなった」と言って聴衆を笑わせ、

・・・

 

京都・山科で一燈園「秋の集い」

 谷口明広教授が講演

 

    

    
講演する谷口明広・愛知淑徳大学福祉貢献学部教授=10月18日、京都・山科区の一燈園

 

 思想家で宗教家の西田天香によって明治三十七年に設立され、京都市山科区にある生活共同体を拠点に懺悔・奉仕の活動を行っている一燈園(正式名称は一般財団法人懺悔奉仕光泉林)で、恒例の「秋の集い」が秋晴れの十月十八日催された。集いは財団法人の開設を記念して始まり、研鑽を目的に、一燈園の同人をはじめ燈影学園の小・中・高校生、光友(支援者)などが参加している。  挨拶に立った同園の西田多戈止当番は、エボラ出血熱や香港の民主化デモ、イスラム過激派など最近の事件に触れ、パキスタンのマララさんのノーベル平和賞受賞を高く評価した。また、ノーベル平和賞候補に憲法第九条を持つ日本国民が挙げられたことに懸念を示し、日本人を拉致した北朝鮮や尖閣諸島、沖縄などに触手を伸ばしている中国に対し、それらの行為を誘発する原因に憲法九条があることを指摘した。  続いて、「障害と共に生き、社会を変えたいと生きた半世紀」と題して講演したのは、愛知淑徳大学福祉貢献学部教授の谷口明広氏。谷口氏は、生後間もなく重傷黄疸のため脳性麻痺になり、四肢と体幹機能障害のため車いすの生活をしている。桃山学院大学社会学科を経て同志社大学大学院福祉学専攻に進学し、一九八三年にはダスキン愛の輪運動の障害者リーダー米国留学制度で、カリフォルニア州バークレーにある自立生活支援センターで学び、帰国後は日本の福祉活動のリーダーとして精力的に活動し、二〇〇四年に愛知淑徳大学教授に就任、福祉にかかわる人材の育成に邁進している。谷口氏は、映像を示しながら次のように講演した。  昭和三十一年、京都市中京区の酒屋に長男として生まれ、後継ぎとして喜ばれたのだが、成長が遅かった。小児科で診断を受けたが原因が分からず、一歳の頃、整形外科で脳性麻痺と分かる。十歳まで生きないと言われ、母親は今一緒に死のうかと思ったという。  家の奥の部屋で、歩行器を付けて育てられ、四年後に弟が生まれた。やがて弟は家を継いだが、父の死後、好きなことをしたいと三年前に漁師になった。五歳の時、石川県の病院に一年間入院し、足の手術を七回受けたが、歩けるようにならなかった。受け入れてくれる学校が京都にはなかったので、両親は堺市に引っ越し、小学校から高校まである堺養護学校に入った。中学の時、東京への修学旅行は、新幹線に車いすが乗せられないので、両親に背負われて行った。  家の近くの大学に入り、初めて健常者の友達ができた。最初は怖かったが、夏ごろに仲良くなった友達に聞くと、・・・

 

<2面>

  • 家庭についてのシノドス開催
    開始ミサで教皇説教
    バチカン

  • 新連載/宗教で読み解く世界情勢(1)
    平和政策研究所・宗教と平和構築プロジェクト
    「イスラム国」をイスラム世界はどう見るか?

<3面>

  • 日比谷でグローバルフェスタ2014
    国内最大級の国際協力イベント
    外務省/JICA

  • 東山山頂に青龍殿落慶
    国宝青不動がご開帳
    京都・青蓮院

  • 柴田哲彦新法主を迎え十夜法要
    日々念仏生活を心掛けよう
    大本山光明寺

<4面>

  • 秋の永代経法要で内田樹氏が講演
    自然に感応する日本人の霊性
    香川県・称讃寺
クョスコニョ    [1] 
 前のテキスト: 平成26年11月5日号
 次のテキスト: 平成26年10月5日号
 特集
 社是
syaze1
syaze2
syaze3
rn1
space
 -宗教新聞社- The Religion News Copyright (C) 2004 All rights reserved.