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平成26年4月20日号[天地] |
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京都・東山にある高台寺は豊臣秀吉の正室北政所(ねね)が秀吉の死後、菩提を弔うために建てた寺。その塔頭の一つ月真院の庭に、織田信長の弟・有楽(うらく)が愛した樹齢六百年のワビスケがある。月真院は普段は非公開だが、椿は塀の外から見ることができる▼有楽は本能寺の変の後、秀吉に従い、関ケ原の戦いでは東軍に属し、戦後も豊臣家に仕え、淀殿を補佐した。大坂夏の陣では大坂城内にいて戦ったが、夏の陣を前に城を離れた。その後、京都に隠棲し、如庵有楽と号す。利休十哲の一人とも言われ、七十六歳の生涯を全うした▼ワビスケは一重、筒咲きの小型な花が茶人に愛された。名前の由来には諸説ある。花の印象から茶にちなんで名付けられた侘数奇(わびすき)から転じた、文禄・慶長の役の際、侘助という人が朝鮮から持ち帰った、堺の茶人笠原七郎兵衛(俗名侘助)が愛玩した、利休の下僕・侘助が育て、茶席で好評だった…▼天地子の自宅近くにある割烹侘助は、庭にワビスケの古木がある。先日、サークル仲間と食事会をしたところ、甘い味噌で焼いた鰆(サワラ)が出てきた。文字通り春を告げる魚で、押し寿司などにも使われる。ワビスケの花も、義理堅く少しだけ残ってくれていた。
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