|
|
購読お申し込み・お問い合わせはこちらフォーム入力できます! |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
平成26年6月5日号[天地] |
|
|
|
大阪市立美術館で四月八日から六月一日まで開催されていた特別展「山の神仏(かみほとけ)—吉野・熊野・高野」を見た。多くの神像や仏像、曼荼羅などの中で目を引かれたのは、和歌山かつらぎ町の三谷薬師堂に伝わる女神坐像。鎌倉時代、十三世紀の木像で、江戸時代に高野山のふもとにある丹生酒殿神社から伝来したという。狩場明神とともに、高野山の開創にかかわる鎮守神・丹生明神(丹生都比売神)と考えられる▼天照大神の妹神とされる丹生都比売神を祀る神社は全国に約百八十あり、総本社がかつらぎ町の丹生都比売神社。天野盆地に鎮座し、空海が金剛峯寺を建立するに際し、同社が神領を寄進したという言い伝えがある▼空海は修行時代に高野山を訪れており、真言密教の根本道場を開く場として、最適だと考えていたのであろう。丹生都比売神社は高野山への登り口にあり、金剛峯寺に参拝前に同社に参拝するのが習わしとなった。真言密教により神仏習合が進んだ一例である▼神戸市にある生田神社の御祭神・稚日女尊(わかひるめのみこと)も丹生明神の別名とされる。そのため、生田神社も丹生都比売神社と同じだとの説もある。天照大神を皇祖神とする大和の信仰が、王権の拡大と共に各地に広がった足跡なのであろう。
|
|
|
|
|
|
|
|
特集 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
社是 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|