立正安国・お題目結縁運動 日蓮聖人降誕800年に向け展開 日蓮宗第91定期宗会で決定
施政方針あいさつをする岩間湛正宗務総長、後方右は井村大祐議長 =3月9日、東京・大田区の日蓮宗宗務院
日蓮宗第91定期宗会で決定
山梨県の身延山久遠寺を祖山と仰ぐ日蓮宗(藤井日光管長、岩間湛正宗務総長)の第九十一定期宗会(井村大祐議長、鶴田龍聖副議長、定数四十五、出席四十四、病欠一)が東京・大田区の宗務院において、三月八日から十一日までの四日間、開催された。昭和六十年に始まる三期十八年のお題目総弘通運動を終結し、立教開宗七百五十年慶讃会を無事円成した日蓮宗は、次期宗門運動を日蓮聖人降誕八百年の平成三十三年に向けた「立正安国・お題目結縁運動」に決定した。運動は「お題目の弘通、下種結縁に邁進」を基本理念に平成十九年度から始まる。開会式、閉会式における藤井管長の「教旨」は、管長が病気のため岩間宗務総長が代読した。
岩間宗務総長から提出された議案は、平成十七年度経常部会計予算案など財務関係が十二件、機構改革など教務関係の規定改正案が七件、伝道関係が三件、総務関係の案件が六件、日蓮宗新聞社関係三件の計三十一件。紹介議員を介した地方住職からの補助金下附請願は十五件。 議案は財務委員会(田中文教委員長、十人)、教務委員会(渡邉英岳委員長、請願を含む、十三人)、総務委員会(齊藤憲一委員長、十一人)に一括付託され、三日間審議の末、規定案で一部変更があったがほぼ原案通り全会一致で可決、決定された。承認事項七件はすべて承認。請願も全採択された。来年度の予算は十九億八千三百七十六万円で前年比千六百三十七万円増。今秋の任期満了に伴う宗会議員選挙に千二百万円の予算が組まれた。一時紛糾したが、会期内にすべての議事を終了した。 岩間宗務総長は本会議二日目、三月九日の施政方針あいさつで、次期宗門運動が「立正安国・お題目結縁運動」に決定した経緯について、教区伝道企画会議から中央伝道企画会議で検討され、基本理念・基本目標を盛り込んだ報告書「基本大綱」を「宗門の総意」と受け止め決するに至った、と表明した。・・・
世界連邦平和促進全国宗教者東京大会 人類に平和を―宗教者の使命
第26回世界連邦平和促進全国宗教者東京大会の開会式=3月9日、東京・大田区の日蓮宗大本山池上本門寺本殿
世界連邦日本宗教委員会は三月九日、東京・大田区の日蓮宗大本山池上本門寺本殿において第二十六回世界連邦平和促進全国宗教者東京大会を開催した。大会テーマは「人類に平和を―日本宗教者の祈りと使命―」で、日蓮宗が共催、財団法人日本宗教連盟が協賛、世界連邦推進日本協議会と世界連邦日本仏教徒協議会が後援。 最初に、早水日秀・日蓮宗大本山池上本門寺執事長の開会宣言があり、主催者を代表した日蓮宗管長・日蓮宗総本山身延山久遠寺法主・世界連邦日本宗教委員会最高顧問の藤井日光師のあいさつを、世界連邦日本宗教委員会特別顧問の加藤日暉・日蓮宗妙本寺貫首が代読。「広大な智慧と深い慈悲の心をもって共存共生の世界を実現することは、人間社会の根本命題であり人類共通の理念。『宗教者が宗教の垣をこえて結集し、人類が生きるための大道を開かねばならない』との『身延宣言』から三十六年、人類が平安世界を築くため、共生の直道が示されますことを心から念願します」と述べた。 続いて大会長の酒井日慈・日蓮宗大本山池上本門寺山主が「戦争は一人の人間が起こせるが、平和は全人類が心を一つにしなければ成せない。これを説得できるのは仏の慈悲、神の愛で、それを人々に伝えるのが宗教者の任務である。単に知識として伝えるのではなく、どのように実践していくかが問題だ」と語った。・・・
<2面>
- 世界的に落ち目の無神論
歴史の教訓と科学の発達から
- エジプト
大統領選に女性作家が出馬 「信仰的でない」とアズハルは批判
<3面>
- 都内戦災・震災遭難者春季慰霊大法要
秋篠宮親王・同妃両殿下がご臨席
- 大谷大学
平和のための宗教教育を 宗教学の権威・パイ博士が講演
<4面>
- 高松市
引きこもり者と高齢者の支え合い 可能性探り当事者らがシンポジウム
- 若狭神宮寺の「お水送り」
10日かけ奈良・二月堂に 小浜市
<5面>
- 日本宗教連盟
宗教と税制シンポジウム 「原則課税」の動向注視を
- 全日本仏教青年会全国大会
悩む青少年に向き合おう
<6面>
- 人/長崎総合科学大学教授・ブライアン・バークガフニさん
禅で見いだした本来の自分
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