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社説
  平成19年1月5・20日号
 

光が進めば闇は退く

 

世界平和と家庭再建は一つの道
本紙代表 前田外治

 

 

 

 新年おめでとうございます。
 本紙も新年号をもって五百号となりました。何よりも、皆様の日頃の御愛読に対して心から感謝申し上げます。
 昨年の年頭においては、「溶解する日本を救え」と題して、迫りくる倫理的崩壊の危機を感じながら、宗教者の方々が尊い使命に立って邁進(まいしん)してくださるよう一言述べさせていただきました。ところが予想をはるかに超えて、次々と発生する事件や種々様々の問題が噴出し、あたかも日本全土、さらには世界が暗闇に覆われていくかのようでした。
 しかし、最も暗い闇に包まれている時は、逆に夜が明け始める分水嶺でもあります。宗教家なら、世に悪がはびこるその時こそ、耳を澄まし眼を開いて「真の平和をもたらす運動がどこかで胎動しているかもしれないのでは」と探さなければなりません。
 私は昨年、全国各地を回り、様々な宗教者にお会いしました。由緒ある神社に、人里はなれた山寺に、町の小さな教会や、ボランティア活動をしているグループの中にも、誰にも顧みられなくても、国を憂い世界を憂いながら、人々の救済のために、家庭再建のために一身を投げ出し活動していらっしゃる方々がおられるのを知りました。
 全国に点在されるこれらの人々の働きは、今は一つの点にすぎないかもしれませんが、共通の目的に立って、手を携えていけば、やがて線となり面となって広がっていくでしょう。それが、大きな光の流れとなって悪の勢力を押しつぶす時が必ず来るであろうという希望を感じます。そこで、このような人たちがいる限り、この国は必ず再生できるとの確信を得たのです。
 現在、世を覆っている現象は目に見える有形の世界だけでは説明がつきません。ひとつの事件が起これば、同様の事件が連鎖的に起こるのも偶然ではありません。宗教的観点からすると、無形の世界との関わり、それを恬界揩ニ呼んでもいいのですが、霊界の作用であり、そこで展開される無形の善なる勢力と悪なる勢力との戦いの様相が反映されたものといえましょう。
 そうであるならば逆に、地上で善なる運動を推し進め、善の勢力を拡大していけば、今度はそれが霊界に反映して霊界における悪の勢力が後退していくのだと考えられます。ここで地上の善の勢力の中心に立ってその勢力を牽引すべきは宗教家ではないでしょうか。
 多大なる努力にもかかわらず、現実世界の問題に対する人間的で平面的な方策は既に限界に来ています。宗教家が見いだすべきは、より本質的で根本的な解決の道でしょう。
 最終的には人間の業(ごう)、キリスト教でいうところの罪の問題、原罪の解決という究極のところまでいかざるをえないでしょう。宗教家は、その解決のためにこそ全身全霊を注ぐべきでありましょう。教派、宗派を超えた理解と協力の名の下での、いわゆる宗教間の対話が単に自己満足的なパフォーマンスに流されていないか常に確認しなければなりません。世界人類の問題を何とかしたいと真剣に血を吐くような葛藤と努力の中にこそ天啓が見いだされるものであり、そこから出てくるものこそ、本物の世界平和の核となりうるものではないかと思うのです。
 今言えることは、世界平和のモデルは一番身近な「家庭」が少なくとも核のひとつであるということです。
 生命と愛が育まれ、それが永続されるのは健全な家庭によるしかありません。世界平和と家庭再建は同心円上に立っています。しかしながら、過度の人権の主張を伴う世のうねりは家庭の崩壊を誘発し、人格の成長を阻害し、さらには社会の破壊を目論んでいるかのようです。宗教家こそ、その真偽を見極めなければなりません。
 今日の宗教者は家庭再建を掲げ実践する運動を捜し求めていかなければならないでしょう。もし、見いだせないとしても諦めることなく、自らが健全なモデルとなる家庭を形成し、再建の道を示すことが必要ではないでしょうか。人間の苦悩からの解放の道を願って一身を捧げてこられた宗教者の皆様の尊い働きは、今後、新しい文化を生み出す家庭をなしていくことで、より創造的なものとなることでしょう。
 規範的家庭形成の実践こそこれからの宗教者の使命として、暗き闇を切り開く光となって輝いてくださることを念願しながら、年頭のご挨拶といたします。

 

年頭のご挨拶
神社本庁総長
矢田部正巳


神社本庁総長
矢田部正巳

 

 新玉の年の初めに当り、謹んで皆様方の平安をお祈り申上げます。
 畏くも天皇皇后両陛下におかせられましては、御機嫌殊の外麗しく、日々御公務に御精励遊ばされてをられますことは、国民斉しく悦びと致すところであります。別けても昨年九月、親王殿下が御誕生遊ばされましたことは慶祝の極みであり、私共神社関係者は勿論のこと、全国民を挙げてお祝ひ申上げ、親王殿下のお健やかなる御成長と竹の園生の御栄へを心から御祈念申上げます。
 本宗と仰ぐ神宮の御事につきましては、平成二十五年に斎行されます第六十二回神宮式年遷宮に向けて、つつがなく御準備が執り進められてをりますこと、御同慶の至りに存じます。全国民挙げての奉賛の真心を結集できるやう、神社関係者が一丸となり努めて参りますので、御理解と御協力の程をお願ひ申上げます。
 さて神社本庁に於きましては、昨年設立六十周年を迎へ、秋篠宮同妃両殿下の台臨を仰ぎ記念式典を挙行致しました。これを機に斯界の一層の団結をはかり、斯道の興隆と発展を期して参りたいと存じます。御関係各位におかれましては、祭祀の厳修はもとより、道義国家再建の為に一層の御尽力を賜はりますやうお願ひ申上げる次第であります。
 結びにあたり、読者の皆様方の御健勝を祈念申上げ、新年の御挨拶と致します。以上。

 

 

年頭のご挨拶
曹洞宗管長
大本山總持寺貫首
大道晃仙


曹洞宗管長
大本山總持寺貫首
大道晃仙

 

  平成十九年の新春を迎え、謹んで皆さまのご多祥を祈念申し上げます。
 老衲新年を迎えるたびに、今年こそは全世界が明るく平和な方向に進んでほしいと冀います。しかし現実は全く反対の様相を呈しております。世界は、民族や宗教を対立の軸として、悲惨なテロや戦闘を繰り返し、罪なき多くの人々がその災禍に巻き込まれて犠牲になっている状況です。
 わが国においても、凶悪な事件、自ら命を絶つ人の増加、幼児への虐待、学校でのいじめ等、世相はますます暗い方向に進んでいます。
 現代は人心の混迷の度合いが深く、何を支えとして生きるべきか、その拠りどころが見失われています。人々はまさに、目標とする揺るぎない一本の柱を望んでいます。
 曹洞宗はここ数年来、この一本の柱として「同事行」を唱えています。「同事」とは菩薩の慈悲行の根底となる徳目であり、他の人々と同じ立場に立ち、共に助け合い支え合い生きてゆくことです。我見や我執の垣を超えて、あらゆる関わり合いの中で生かされている自らを振り返り、他を認め尊重してゆく立場です。
 「自分さえ良ければいい」という現代のような利己的な時代こそ、この「同事」の教えが人々にとって最もふさわしい指針であると確信しています。ぜひかみしめてほしいものです。

クョスコニョ    [1] 
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