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 平成25年5月20日号[天地] |
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ＪＲ出雲市駅の近くにあるホテルに泊まり、温泉に入ると塩辛かった。聞くと、この辺りは昔は海で、塩分や魚介のカルシウムが地下に堆積しているのだろうという。古代の出雲大社も海に面して建てられており、境内にあった想像図では、手前に波が打ち寄せる海岸が描かれていた▼駅から出雲大社まで一畑電車かバスで行く手もあるのだが、渋滞の恐れと、天気がいいことからレンタサイクルを借りた。大社まで四十分で、平坦な舗装道だという。それなら電車とあまり変わらないし、見たいところに立ち寄ることもできる▼大社からの帰り道、別の道を走っていると、出雲阿国の銅像があった。松江の鍛冶屋の娘で、出雲大社の巫女になり、文禄年間に大社勧進のため諸国を巡回し評判になったとされる。巫女舞から神楽、そして歌舞伎へと発展していったのだろうか▼大社の側にある歴史博物館で、展示されている宇豆柱の側で説明しているガイドの言葉が耳にとまり、質問したところ、館内を回りながら丁寧に説明してくださった。多くの見落としに気づく。うれしかったのは京都の古い友達が、亀岡の神社の崇敬会一行と来ていたこと。宮司から聞いた元出雲伝承も面白かった。元伊勢だけではないのだ。古代史ロマンは奥深い。
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