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平成21年5月5日号[天地] |
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西日本各地には、正月の初詣に三つの神社を詣でる「三社参り」の風習がある。和歌山市では、日前宮(にちぜんぐう)と竈山神社(かまやまじんじゃ)、伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)の三社がそれ。三社を結ぶ形で猫の「たま駅長」 で有名な和歌山電鐵貴志川線が走っている。もっとも紀伊国一之宮の日前宮は、同一境内に鎮座する日前神宮(ひのくまじんぐう)と國懸神宮(くにかかすじんぐう)の二社の総称。それぞれ天照大御神が使った二つの鏡を御神体とするというのだから、古さが分かろう▼そのことを教えてくれたのは、和歌浦(わかのうら)を見下ろす小高い妹背山の頂上で水彩画を描いていた老人。山のふもとにある玉津島神社には歴代天皇が訪れ、中でも孝謙天皇は、自ら淡路島に追放した淳仁天皇が亡くなった折、同社奥のてんぐ山から島を眺め、偲んだという▼和歌浦は聖武天皇が行幸の折、供をしていた山部赤人が「若の浦に潮満ち来れば潟をなみ 葦辺をさして鶴鳴き渡る」(『万葉集』巻六の九一九)と歌ったことで知られる古い港。平安時代に高野山、熊野参詣が盛んになると、来遊する人も増え、玉津島は歌枕の地として、玉津島神社は詠歌上達の神として有名になる。万葉集に収められた多くの歌が詠われたことから、岬には万葉館が開設されていた。
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