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平成24年2月20日号[天地] |
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二月十八日に東大病院で行われた天皇陛下の心臓冠動脈バイパス手術が無事終了したことで、国民は等しく胸をなでおろした。麻酔から目覚められた陛下は、皇后陛下と黒田清子さまが手をさすられると、「気持ちいい」と話されたという。順調に回復されることを願ってやまない▼陛下がこの時期に手術を決断されたのは、三月十一日の東日本大震災一周年追悼式典にご出席されるためだ。医師団によると、医療の観点からもベストタイミングだったという。国民のために祈られる陛下が、まさに神と共におられることを実感させられた次第だ▼神祭りを第一とされ、常に国民と共に歩まれる陛下を戴いている幸いを、この一年ほど考えさせられたことはない。ご高齢の陛下に、ご心労をかけないためにも、私たちは自らの心に希望の灯をともし、助け合いながら生きていきたいと思う。人々の明るく元気な姿の見えるのが、何よりも陛下が安心されることだからだ▼多くの危機は外からやってくるが、危機の本質は実は内側にある。例えば、国が外国に侵略される場合、国論が分裂していると国は守れない。自由が進むほど、人々は分裂する傾向にある。そんな今、対立を超え一つになるヒントを、陛下は示しておられるように思う。
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