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平成24年5月5日号[天地] |
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四月二十二日の早朝、予報が外れ雨でなかったので、奈良の宿を発ち、吉野の桜を見に行った。ロープウエーがまだ動いていないので、歩いて山に登る。金峯山寺を過ぎてしばらく歩くと、奥千本行きのマイクロバスは動いていた。奥千本口で金峯神社にお参りし、ぬかるみの山道を歩いて西行庵を見下ろす高台に出ると、山桜の群生が一望できた。ここまで来たかいがあったというもの▼下りは桜を愛でながら歩く。高城山展望台からは間近に山桜の林が見えたが、風雨が強まる。吉野水分神社は枝垂桜が見事で、桃山期の華麗な三層の社殿に、淡いピンクの桜が似合っている▼少し下りた展望台から、山桜の向こうに霧の立つ蔵王堂が遠く望めた。雨の朝、それほど混雑していないので助かる▼蔵王堂に戻ると、秘仏本尊特別ご開帳の時間になっていた。約七メートルの蔵王権現三体を間近で見上げ、拝む。青く塗られたのは、赤より強い怒りを表すためだろうか。口からは牙も生えていた▼帰りはロープウエーに乗り、近鉄特急で阿倍野橋まで一時間。地下鉄で天満橋に出て、造幣局の桜の通り抜け。日曜だが雨模様のせいか、それほど混んでいない。八重桜にこれほど種類があるとは驚きだ。今年の桜は、淡紅白色の小さな花がかわいい小手毬だった。
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