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平成26年5月20日号[天地] |
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多くの修学旅行生が犠牲になった韓国セウォル号の沈没事故を見て思い出したのが、昭和三十年五月十一日に起きた、旧国鉄の連絡船・紫雲丸の事故である。高松市の沖合で大型貨車運航船・第三宇高丸と衝突、沈没し、近県の小中学生を含む百六十八人が死亡した。天地子が小学校二年の時で、以来、六年の修学旅行が連絡船に乗らないよう、四国内に変更されたのを憶えている。さる十一日、犠牲者の六十回忌法要が、慰霊碑のある高松市の西方寺で営まれた▼海難審判では、両船の船長による職務上の過失が原因との判決が出された。主には紫雲丸の航行に起因するとされたが、紫雲丸の船長が死亡したため、なぜそのような航行をしたのかは解明されなかった▼紫雲丸は衝突から数分後の午前七時すぎ、横転し沈没した。乗客の多くは第三宇高丸に逃げたが、船内には多数の児童が残された。船内の電灯が消えた中、家族への土産を探して逃げ遅れたことが、被害を大きくしたとも言われる。船長は退船を拒否してブリッジに残り、船と運命を共にした▼洞爺丸事故の翌年のことで、事故後、国鉄は連絡船の船体構造を見直し、連絡船による客車航送を中止した。また、事故は瀬戸大橋の架橋が前進するきっかけにもなった。
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