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 平成20年6月5日号[天地] |
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横浜で開かれたアフリカン・フェアを見て分かったのだが、ケニアは既に日本がバラを輸入している第二位の国で（一位はインド）、ザンビアからは十円硬貨の銅を輸入していた。そのほかコーヒーやレアメタルの輸入が増えている▼最近、アフリカの経済成長率が19％を超える高さなのは、石油などの資源輸出が急増しているからだ。各国から石油などの資源を求めて資本投資が進み、それが経済を発展させているのだが、政治が未熟であるため、貧富の格差がますます拡大するという問題がある▼一方、世界的な食料の高騰は、五千四百万人が国連の食料支援に依存しているアフリカに、深刻な危機をもたらしている。主食のトウモロコシは50％も値上がりし、国連では来年から支援を半減せざるを得ないという。エイズ孤児が通うケニアのある学校では、学校で支給される給食が一家の唯一の食べ物という貧しい家庭が多く、生徒の四割が給食を残して家に持ち帰っていた。国の安定の基本は農業にあることを再認識させられる▼アフリカ中央部に育つシアの木の実から取れるシアバター（油脂）は保湿性に優れ、食用油のほか化粧品や石けんとしても利用されている。会場ではアフリカの女性がシアバターを手作りしていた。こうした伝統技術を生かした商品開発を先進国も支援すべきだろう。
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