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平成22年7月5日号[天地] |
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六月二十四日、四国第八十五番霊場の五剣山八栗寺(中井龍信住職)にある菩提樹が満開になったとのニュースを聞いて、山に登った。幼い頃、祖父に連れられてお参りした記憶がある。天狗が履いていたという鉄製の一枚歯の下駄が、鮮明に残っているのだが、再会はできなかった▼香川県高松市牟礼町の五剣山にはその名の通り五つの剣のような峰があったのだが、宝永四年(一七〇七)の宝永地震でその一つが割れ、今では四つの剣になっている。ふもとから寺までのケーブルカーは朝七時半から営業しており、九時前に乗り場に着くと、バスで団体のお遍路さんがやって来た▼真言宗大覚寺派の八栗寺は歓喜天霊場としても知られ、天長六年(八二九)に弘法大師空海が創建したとされる。寺伝によれば大師がこの山に登り虚空蔵求聞持法を収めた際、五本の剣が天から降り蔵王権現が現れて、この地が霊地であることを告げたという。本堂の背後に峨々たる峰がそびえている。かつては山伏が修行したのであろう▼同寺本堂前の菩提樹は樹齢約四十年で高さ約六メートルで、毎年六月下旬に花を咲かせる。お参りを終えたお遍路さんたちが、房状の淡黄色のかれんな花から漂う甘い芳香を楽しんだり、満開の花を背に記念撮影したりしていた▼菩提とはゴータマ・ブッダの別名ボーディのことで、菩提樹は「ゴータマ・ブッダの木」を意味する。仏陀がその根元に座り、悟りを開いた木で、インドのブッダガヤで見た巨木を思い出した。
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